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Posted by ブクログ
タイトルに「高校生からの」とあるが、「ナッシュ均衡」や「囚人のジレンマ」はP18~27のたった10ページで説明されており、全く知らない人がゲーム理論を体系的に知るのに適しているとは言えない。
ただしジョークを交えた文体で、読み物としては読みやすい。
一方、本書のほとんどはゲーム理論の社会への応用で占められている。
それはまえがきの「恋愛」から始まり、「戦略編」「歴史編」「市場編」「社会編」からなっており、経済はもちろん、サッカーのPK、デートの待ち合わせ、共働き、格安航空会社の破綻、サラミスの海戦(ペルシアと古代ギリシアの海戦)、三国志、法規制といった多様な現象にゲーム理論を当てはめていく。
ところが、最後の「未来編」では、突如としてソクラテス、プラトン、アダム・スミス、デイヴィッド・ヒューム、デカルト、ルソー、カント、アインシュタインといった人々が登場する。
そこで書かれているのは「科学哲学としてのゲーム理論」と言えるようなものだ。
本書は「ゲーム理論の理解によってより良い社会を作ることができる」という思想に基づいていて、そのための手引きを若い世代に託したい、という著者の思いが、文章全体、特にこの「未来編」から伝わってくる。
Posted by ブクログ
とてもおもしろかった。
囚人のジレンマなど、ゲーム理論でよく知られた話が、もちろん出ているのだけれど、さまざまなケース、さまざまな角度から説かれているのだ。
例えば歴史上の有名な戦いを、ゲーム理論で読み解いたりするのも、そういう見方があるのか、と興味をそそられる。
個人的な偏見かもしれないけれど…
ゲーム理論というと、金融工学とか、何かそういった生臭い興味で語られることがあるように思う。
著者、松井さんは、ゲーム理論は「人間の科学」を志向するものだ、つまり人と人との関係を解明するものだ、と言っているのが、とても新鮮だった。
そういう方向で活用されるのならいいな、と思う。
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