岡本勉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
消費増税を皮切りに現代経済を調べて行く中で見つけた一冊。30年前のプラザ合意からの円高、ブラックマンデーを発端とした日本国内の金融緩和からバブルが起きたと言う流れが細かく書いてある。国際協調に対する日本と先進諸国との認識違いから煮湯を飲まされた日本人としてのお人好し性格も相まって、プラザ合意は結果無条件降伏となってしまった。アベノミクスによってボロボロになっていた日本経済は何とか取り戻したが、円高で工場を海外に移し空洞化した日本経済、個人消費は簡単には戻らないと言うのもなるほどと感じた。長いデフレにより、明日は今日より良くなると言う思いを国民が持てないことが1番の問題であると最後にあったが、3
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Posted by ブクログ
良くまとめられた内容です。
出版された2018年からその後を2024年に振り返ると、著者が取り上げなかった部分、内需がその後も国民の“大多数”には好影響とはならず、円安による既存大企業による「好景気」が株価に反映して、株を買って収入を得る「不労所得」層や大企業中心の正規雇用層などへの限定した所得拡大だけが行なわれ階層格差の顕著化が進みました。
この部分を経済の主流と見て論じるのか、アベノミクス第三の矢を既存企業が放つ事ができずに一部階層だけへの所得配分だけで済ませて、構造改革などされていないではないかと、埋もれている多数の国民層への大企業中心ではない内需拡大政策を望むのかで話は違ってくるのです