デイヴィッド・ダフィのレビュー一覧

  • KGBから来た男
    本作は、“ターボ”という異色な感じの主人公を通じて、「“ソ連”とは何だったのか?」とか「“ソ連後”の1990年代のロシアとは何だったのか?」を問うような一面も在るように思う。他方で「“情報”と人々」というようなことも些か考えさせられる一面が在る…或いは“一作完結”な雰囲気では在るのだが、何となくこの...続きを読む
  • KGBから来た男
    チャーリー・マフィンものの新作ではなく、ニューヨークに住む元KGBの調査員が自身の過去に深いかかわりを持った巨悪に挑むクライム・サスペンス。ただでさえ複雑な人物相関に加え、覚えづらいロシア人名の多さは難点だが、ユニークな人物設定と展開の速さが良い。
  • KGBから来た男
    旧ソ連のグラーグ(強制労働収容所)で生まれ育った元KGB諜報員ターボ。ニューヨークで調査員として暮らす彼は、銀行の会長マルホランドから誘拐された娘の救出を依頼された。この時から因縁深い人物が次々と現われる。今はマルホランドと結婚している彼の別れた妻、KGB時代の同僚、彼をグラーグから救い出しKGBに...続きを読む
  • KGBから来た男
    600頁の長編。なかなか作中に入り込めなくて苦労した。事件の背景に巨大なモノが隠れているのは予想できるが、なんせ間口が狭いのだ。でも序盤を乗り越えた後はさくさく進む。

    元KGBというキャラをどう活かすかという点に注目して読んでみた。ストーリーに大きく関わってくるというよりも、心理描写のひとつとして...続きを読む