宮内泰介のレビュー一覧
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社会学とはどのような学問なのかを学べつ一冊です。調査の方法や分析の手法、そして社会学の理論を知ることができます。社会学の理論の中で、私が興味をもったのが、アメリカのマーク・グラノヴェターの「弱い紐帯の強さ」という理論です。
以下は本書からの抜粋です
「弱い紐帯(ちゅうたい)の強さ」とは、人と人の間の強い関係より弱い関係の方が、効果的な情報伝達を生んだり、職業移動の機会を広く提供したり、さらにはコミュニティを維持したりするのにも役立つのだ、という一見逆説的な理論です。
社会学の学びを深めていく時に、より詳しく調べていきたい理論となりました。 -
Posted by ブクログ
社会学者というと、キャッチコピーで勝負する広告会社の人みたいで、学者としては何だか浮ついた存在、という印象を持っていた。本書を読むと、社会学者がなぜそうした印象をもたれかねないスタンスをとるのかがわかり、「社会学、大事かも」と思わされた。著者があとがきで書いているように、社会学を「合意形成の技法」ととらえ、それがどのようなものであるかを、やさしい言葉で的確に説明している。プリマー新書やジュニア新書によくあることだが、文体はソフトながら内容的にはかなり難しいことを密度濃く語ろうとしている。「やっかいな問題」「被害構造論」「サードプレイス」「感情労働」「弱い紐帯の強さ」「流動的近代」「中範囲の理論」「厚い記述」等々、社会学発の様々な概念にも触れられていて面白い。「規範的な学問」「社会運動」としての社会学という、その学問特有の構えとでもいうべきものも強く打ち出されていて、著者の思いが伝わってくる。
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実践 自分で調べる技術
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Posted by ブクログ
ネタバレ帯にあるように300年4000キロの旅の物語というのが、カツオではなく
かつお節であったことがすごい。
以前荒俣宏著の「男に生まれて」の副題が江戸鰹節商い始末。この本では老舗の「にんべん」を扱っていて、文中で西伊豆の田子のかつお節を書いていた。私事で、親子二代に渡って西伊豆の小さな鰹節店から花がつおを取り寄せ続けていた舌が、今度はどんな出会いもたらすか、とこの本を手にした。
戦場にもっていく携行食としてかつお節が登場したのが16世紀。明治の殖産工業の後押しと日清・日露戦争といった需要の増大で、漁場と加工場が次々と南方へと出ていく。
4000キロというのが、戦後でなく、すでに明治末から大正にかけてインドンネシア、ミクロネシアへと広がっている。華僑の南下勢力の強さもすごいが、沖縄県人の一族を呼び寄せていく鰹節従事者のパワーもすごい。
その生産地と第二次世界大戦との戦場が重なり、悲劇も言及につきない。 本書が多くの人からの聞き書きによる生の声が収められ、生活を支え、食を支え更新していく様子が伝わってくる。
本枯節でなく花かつおが消費されることで、脂ののらない南方かつおが好まれ、さらに調味料としてのカツオ節の需要の高まりで、切ってもきれない食材として生産は増えつつある。
人と知恵をつないできた食材は滋味深い。 -
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社会学とはなにか知らずに読んだ。
簡単にいうと社会学とは、社会のために良さそうな規範を共同で作って行くこと。ある事柄に関して対話をベースとして人の話や文献・資料からインプットし、分析して暫定理論として提言していく。その一連(プロセス)全てが社会学であると僕は認識した。
社会学は知るだけではピンとこない。実践に移して初めて、社会学が何のためにあるのか分かる気がする。
僕の感覚ではあるが、社会学的アプローチは調査・分析をベースとするので、効果的な分野としてはすぐ答えを出さないといけない事象でなく、長期的な事柄に対してだろなと思っている。
できる範囲で人の話を聞き、分析して、よい社会を作っていけるようにしたいと思う。
民主主義のデメリットとして衆愚政治になる恐れがあるとよく言われるが、社会学的アプローチで見出した提言もPDCAを回して規範がうまくいってるのかそうでないのか確認し続ける必要がある。
社会学的考えは固定的なものではなく、あくまで暫定的なものと捉え、時代や環境の変化に応じで動的なものにしないと逆効果な恐れがあると思う。
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Posted by ブクログ
本書が出版されたのは2004年。(手元にあるのは2008年の10刷) 本書の出版当時よりもなおさら「調べる」という作業におけるインターネットの比重が大きくなっていて、それ以外に発想しようがないぐらいにまでなっている人も多いのではないかと思う。
本書は「資料・文献調査」「フィールドワーク+アンケート調査」「まとめかたとプレゼンテーション」という形で、市民が自ら何かを調べる際に取り得る方法の全体像を解説する。
「資料・文献調査」としては例えば雑誌記事や論文、書籍、新聞記事、統計データ、インターネットなどの具体的な調べ方やそれぞれのメリットの解説がなされている。具体的な情報源が示されていたり、練習問題がついていたりとリテラシーを高めるための工夫が織り込まれている点も良いし、実際問題として重要だと感じるのはそれぞれの調べ方に「メリット・デメリット」があることを理解することでしょう。
フィールドワークについてもそうで、アンケート調査がフィールドワークの章の中に含まれているのだが、市民活動団体では気軽にアンケートがなされることが多いが、アンケートは簡単なものではなく、設計を十分にしていないアンケートから導かれる数字は単なる調査もどきにしかならないという点をはっきり指摘します。
ただ、一方でアンケートの効用についても触れている点が良い。アンケートをすることで意見の多様性やポイントに調査者自身が気付くというフィールドワークの一環としての効果があるということ。これは市民活動団体では確かに必要なことだと感じる。ごく少数の当事者に触れることで始まる活動が多く、それ自体は全く間違っていないが、それを社会課題化するアプローチを取るのであれば、それなりの手順をきちんと踏むべきであり、その手順にはそれなりのしんどさもあるけれど、必要なことだと学ぶことのできる一冊です。
2020年10月に岩波新書から『実践 自分で調べる技術』という改訂版?が出ているようなのでそちらも読んでみたい。 -
実践 自分で調べる技術
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