大津栄一郎のレビュー一覧

  • オー・ヘンリー傑作選
    初ヘンリー。ショートショートの巨匠だなと。年を経ても色褪せない精彩なアイデア。見事なまでの伏線。短いストーリーの中にひっそりと紛れ込む様は擬態動物さながら。ラストでガブっと噛みつかれ、それが心地よくもハッとさせられる。個人的にはホッコリとする温かいストーリーの方が好き。賢者の贈り物や最後の葉は既読で...続きを読む
  • ビアス短篇集
    芥川龍之介の最高傑作『藪の中』の元ネタとなった『月明かりの道』を読めて感動。
    評論家達に絶賛された『アウル・クリーク鉄橋での出来事』も期待を裏切らない作品。
    あとはビアスの歪んだ少年時代の恨みをぶちまけるような近親殺しネタのオンパレードw
  • オー・ヘンリー傑作選
    O・ヘンリーの20の短編が収録された作品集。

    『最後の一葉』しか馴染みが無かったのでぐっとくるような優しい作品が多いのかと思えば、他作品は割とブラックユーモアがきいていて興味深かった。そしてどの作品もしっかりオチがある。
    様々な性格の持ち主の人物が代わる代わる登場するが、良くも悪くも”人間くさい”...続きを読む
  • ビアス短篇集
    ビアスといえば『悪魔の辞典』が有名だけれど、小説も実に巧い。ポーの再来だとか、芥川の元ネタだとか、頷ける。気が利いている。

    とりあえず、どの話も、ことごとく人が死ぬ。だが、それをあくまで地面に足を付けたまま書いている。皮肉に唇を歪めて死を睨めつける作者の顔がページの裏に透けて見えるようだ。持ち前の...続きを読む
  • オー・ヘンリー傑作選
    大体1話で10頁程度のショートストーリー。予想がつくものもあるけれど、ラスト5行でのどんでん返しが軽快で楽しい。『最後の一葉』が気に入ってます。
  • ビアス短篇集
    南北戦争時代に風刺を交えた小説を書いたビアス。短編小説を組みたせさせたら彼はやはりすごい。現在まで彼の技巧が語り継がれているのも納得。

    いつか再読したいと思う。
  • ビアス短篇集
    かの芥川龍之介に多大な影響を与えたといわれるビアスの短篇集。
    ビアスといえば「悪魔の辞典」で有名だけど、この作品集もそれに負けず劣らず相当虚無的かつ厭世的。
    「この人、頭おかしいんじゃないか?」ってくらいの勢いでひねくれてる。
    とりあえず、どの作品も基本的に人が死ぬ(笑)。
    死っていうのは文...続きを読む
  • オー・ヘンリー傑作選
    英米文学に進むからには……と古本屋で購入。英米文学、ぶっちゃけミステリーとファンタジーしか読んだことがなかったという……名前だけならなんとか
    「賢者の贈り物」は絵本で読んだことがありました。他の話もそれなりに、学校の長文問題、ああいう感じの話を日本語訳するとこうなるよ。って感じです。ブラックユーモア...続きを読む
  • オー・ヘンリー傑作選
    古典として楽しんだ。やはりニューヨークものがその時代の悲喜こもごもを描いていて面白かった。意外なオチに救いがあってあたたかい気持ちになれた。
  • オー・ヘンリー傑作選
    言わずと知れた『賢者の贈りもの』、『最後の一葉』を含むオー・ヘンリの短編20作品。
    であるも、私、個人としては和訳が直訳過ぎるのかしっくり来なかった感あったので★3つ。
    一般的には評価の高い一冊。
  • オー・ヘンリー傑作選
    好きな話は『二十年後』と『ハーグレイヴズの一人二役』

    訳が正しいかどうか分からないけど、少なくとも読み取りにくい文はままあった。
  • オー・ヘンリー傑作選
    サウンド文学館・パルナス「O・ヘンリ」
    1 「賢者の贈り物」 小沼丹・訳
    昔読んだ時はわからなかった。二つしかない宝物を手放してしまった二人を、どうして「賢者」と呼ぶのか。今では分かる。最高の贈り物は相手のことを真剣に想う心情なんだ。
    髪はまた伸びる。以前よりももっと美しくなるだろう。時計を手放した...続きを読む
  • ビアス短篇集
    『悪魔の辞典』のアンブローズ・ビアス。
    日本では芥川によって初めて紹介された。

    風刺っぽい表現が多いけど
    「エドガー・ポーの再来」というのは頷ける。

    ドイルの『まだらの紐』とビアスの『男と蛇』
    内田百閒の『くだん』とビアスの『猫の船荷』を
    セットで読むと面白いかも。