山田清機のレビュー一覧

  • 寿町のひとびと

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    面白かった。作中に出てくる「ここでは簡単に人助けしている気分になりやすい」的な言葉がなんかわかるというか。困っている人を、弱者を助ける善人ぶれる、やすいみたいな側面あるよね。作中で書かれている言葉でもあるけれど「こっち側」と「あっち側」で帰る場所がある人間の手助けってまあトラブルが起きた時、揉め事が起きた時の「よそ者に何がわかるのか」って心情になるんやろな……西成もだいぶ変わったけど寿町も今はだいぶまた違うんだろうな

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    2025年09月23日
  • 東京タクシードライバー

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    13人のタクシードライバーの身の上話を収めたノンフィクション。

    タクシー業界は一種のセーフティネットのように行き場のない人たちの受け皿になっているため、ドライバー達の経歴も種々雑多で実にさまざまな過去を持った人達が集まる。
    妻に逃げられた元ホームレスや、バブル崩壊で約八億円もの借金を背負った元社長、子どもと専業主夫になった夫を養うためにタクシー業界に飛び込んだ元スーツアクターなど異色の経歴ばかりで、それぞれの人生がありとても面白かった。

    無線屋ドライバーの何曜日の何時にどこで無線客が現れるかをもとにスケジュールを組み、配車センターのオペレーターの癖まで研究し尽くして確実に客を乗せて稼ぐテク

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    2022年11月18日
  • 不器用な人生

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    とても味わい深く読んだ。色々な人の人生がある。6名の無名の方の人生がそれぞれ丁寧に過去から今が描かれていて彩りがある。楠木健が帯に書いていた通り、わたしも誰か映画化しないかしら?と思いました。今年読んだ本の中でとても印象に残る本の1つになりました。

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    2019年11月20日
  • 東京タクシードライバー

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    ネタバレ

    [いろいろある街の,いろいろある職で]ありとあらゆる背景を携える人間が集う東京で,タクシードライバーとして働く人々を対象にして行ったインタビューを基にした作品。著者は,『東京湾岸畸人伝』でも知られる山田清機。

    短編集的なつくりになっているのですが,登場してくる人々が語る全ての話に哀愁と溶々たる感覚が漂い,なんとはなしに良い一冊でした。タクシーに乗るというちょっと贅沢な体験が,本書によってさらに楽しみになること間違いなしかと。

    〜「旦那,来年はいい年にしましょうよ。がんばってさ,来年こそいい年にしようよ」〜

    本書の「長いあとがき」も読み応えありです☆5つ

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    2017年09月27日
  • 伝説の保育士 のりこ先生の魔法のことば

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    今は亡き一人の素晴らしい保育士のお話。
    「伝説の保育士」というだけあって、凄い。
    子どもを子ども扱いせず一人前の個人として接したり、徹底的に「本物」に触れさせたり、先を見据えた仕組みを考えたり、怪我や失敗や試練から学ばせたり、自分達保育士は憧れの大人となるために努力を惜しまなかったり、教育者としても親としても、「素晴らしい」の一言に尽きる。
    幼児教育とはどういったものであるべきか、教育者とはそもそもどういった存在であるべきか、一生をかけてそれを表して来た方、という印象を受けた。
    そして子どもの欲求や躾や学習において「こうすればいい」という部分的なものよりも、大人が「こう在るべき」という点に重き

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    2020年03月04日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    新卒の時にインターンをした縁で買いました。

    よくあるビジネス本ではあるのですが、なんというかジャンプ、それもワンピース的な匂いがします。青春時代の躁的なドライブ感というか、視野が狭くなる代わりにどこまでも先が見通せてくる独特の感覚というか。おそらくインタビュアーがうまいのだと思いますが、その疾走する感じがとても心地よい構成の本です。

    内容としては出来上がった大企業の診断と処方箋を書いていくいわゆるコンサル要素と、筋はいいけどよちよち歩きのベンチャーの良き先達となるインキュベーション要素と、そこから金を生むために試行錯誤するインベストメント要素を、DIはどうバランスするのか、という難題に焦点

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    2012年06月05日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    ネタバレ

    ドリームインキュベータのビジネスプロデューサーの経歴や信念が多く書かれており、読んでいて熱くなるものがあった。また読みなおそう。

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    2012年03月04日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    2010年1月 DIはわくわくさせる会社だと思った。ただし、自分はDIの一面しか理解してないように感じる。おそらく、DIも外資同様に厳しい会社であるのだろう。コンサルが身につけるべきスキルを学べた気がする。(”たとえ”を用いる力。図を書く力)これらは日々考え、鍛錬しなければいけない。

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    2010年01月26日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    僕が受けた印象としてすべてのコンサルティング会社の中でずば抜けた頭の切れ味を持つDIの創業理念及びその発展について書かれた本。

    DIはベンチャー企業育成を行うコンサルティングファームである。

    コンサルティングファームがなにを行うかだけではなく、大企業への経営戦略の策定とベンチャーへの育成の違い、ベンチャーに必要なのは戦略ではないこと、ベンチャー企業を取り巻く劣悪な環境が事細かに書かれている。

    コンサルタント及びコンサルタントが描く戦略は完ぺきではないし、人を動かすには他の要素がたくさん必要であることを改めて認識させてくれた本。

    とても読み応えがありますのでぜひ読んでください。

    夏にD

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    2009年10月07日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    ご存知DIの本。コンサルティングファームに関する書籍はそのフレームワークに関する書物が多い。だが、本書は企業の内部をドキュメンタリー風に綴っている本で、企業内部が非常にイメージしやすいという点で良い。また、複雑なDIのビジネスモデルも本書を読めば簡単に理解できる。

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    2009年10月04日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    これまじ名著。タイトルはセンスないけどwそしてこの本を読むと、もう少し先のキャリアのどっかでDIに行きたくなる。というか、インターンでお話した社員さんが普通に出ててすげー親近感沸くわ。この本には、コンサルタント、IBバンカー、ベンチャー、そして自己啓発についての側面がある。新卒でコンサル行く人には是非読んで欲しい。

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    2009年10月04日
  • 青春支援企業 ドリームインキュベータは挑戦する

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    堀さん率いるドリームインキュベーションの本です。ベンチャー好きで、ベンチャー企業の支援をしたいと思っている自分ですが、その想いをロジカルに且つ分かりやすく体系化されていて、自分の考えを体系的に整理することができた

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    2009年10月04日
  • 寿町のひとびと

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    横浜の住民なので言葉としての「寿町」は一応知っている。しかし、そこに住んでいる人々のことも町の成り立ちも歴史も何も知らない。普段は意識することもまずない。

    正直言うと、多少の好奇心と怖いもの見たさもあり本書を読んだが、筆者が丁寧に取材し自問自答を繰り返しながら、人を町を理解しようとしている姿に心打たれて、そんな軽い読み方は許されないのではと感じるようになった。
    特に寿町に落ちた人を見るときに、「あちら側にいる人なのか、こちらに側いる人なのか」を常に問われているのを感じながら、一つの答えに固執するのでなく悩みながら筆を進めていく様子は、自分も正しくその事を問われながら、どう向き合うべきなのかを

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    2025年11月10日
  • 寿町のひとびと

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    横浜に住む人なら一度は聞いたことがあろうドヤ街•寿町。本書はそこに住む人、関わる人を追うドキュメンタリーだ。
    人物や団体にスポットを当てた全12話からなり、ショッキングだったのが、文庫版に書き下ろされた第1話。家庭問題で寿町に流れ着き、見ず知らずの初老の女性に初体験を捧げた青年の話だ。
    その他の章も濃いメンツが勢揃いしている。

    寿町は終戦後、約10年に渡り進駐軍に接収され、戦前にそこで暮らしていた人々は別の土地に根付いてしまい、ほとんどが元の土地に戻ってくることはなかった。開発の進む港湾地区に近いことから、余った土地に労働者のための簡易宿泊所と職安が流れ込み、日雇い労働者の町として発展してき

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    2025年03月27日
  • 寿町のひとびと

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    横浜のドヤ街(日雇労働者)である寿町に関わった人たちを描いたノンフィクション。
    14話+文庫本描き下ろしの親話含めた15話の短編。
    最初は「ここは異界か、最後の砦か」という一文に興味を持って読み始めた。
    精神的な病であったり、差別であったり、自身の信念や考えであったり、色々な理由があって寿町に行き着いた人たち、そしてその人達を支援するために尽力した人たちの人生が描かれている。

    彼らの殆どは横浜の六大事業を陰ながら支えた日雇労働者であり、華やかな横浜にこのような街があることが驚きだった。

    今では日雇労働者が栄えた街も高齢化による波で福祉ニーズの高い街になっているらしい。
    おそらく、今後も横浜

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    2024年04月30日
  • 寿町のひとびと

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    どんな街にも過渡期はあるが、今まさに黄昏を迎えている横浜・寿町に関わって生きる人々に取材したルポ。
    黒船来航、関東大震災、第二次世界大戦、高度経済成長からのバブル崩壊、そしてリーマンショック。寿町には連綿と続く歴史がないのだと筆者はいう。なるほど。それはそのまま横浜という都市の性格にも通ずると思う。港町という特性上、新しいものがどんどん入り、人もモノも流し流される。だからこそ生きてこられた人たちもいる。

    いわゆるドヤ街と呼ばれた寿町は、今や「福祉ニーズの高い町」となり、かつての面影は薄い。熱さも勢いも若さも失って、それはつまり日本の抱える問題が先鋭化した形で存在するのが寿町だということだ。

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    2024年04月02日
  • 寿町のひとびと

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    恥ずかしながら興味本位で寿町を通りがかった事があり、想像していたドヤ街では無く老人と福祉の町だった事に驚いた
    今の寿町が形成されるまでの経緯というか、住む人とサポートした(している)人達の歴史や葛藤が描かれていた

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    2024年02月17日
  • 寿町のひとびと

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    山田清機『寿町のひとびと』朝日文庫。

    横浜の一等地にある『ハマのドヤ街・寿町』を6年に及ぶ取材で、その全容を解き明かすノンフィクション。文庫版のための新話『寿町ニューウェーブ』が冒頭に収録。

    人に歴史ありという言葉の通り、様々な人びとが様々な事情と悲しい過去を抱えて寿町というドヤ街に暮らしている。多くはアルコール依存症やギャンブル依存症から抜け出せない人びとが、世間一般の考える普通の暮らしが出来ずにその日暮らしをするために寿町に集まるのだ。

    さらに寿町には簡易宿泊所や角打ちの酒屋を営む人びとが暮らし、極めてグレーな貧困ビジネスを行なうNPO、新興宗教に携わる人びとが集う。まさに魑魅魍魎、

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    2024年01月17日
  • 東京タクシードライバー

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    「読む」というより、文字通り「聴き入って」しまったというような感覚。
    13人分、それぞれがひとつの小説としても成立しそう。
    酸いも甘いもしみじみと、著者も含めれば14人分、すうっと入って、静かに染み込んできた。
    いい時間だった。

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    2022年08月28日
  • 東京タクシードライバー

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    13人のタクシー運転手がどのようにしてその職につくことになったのかを丁寧に書き綴ったドキュメント。
    色々な人生があり自分自身の生き方を考えさせられると同時に、最終的に将来に希望を持っている運転手の方が多いことにホッとする部分もある。
    後書きが必要であったかどうかは微妙なところ。

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    2021年02月28日