労働問題の第一人者(但し経営者側)である安西弁護士による、昨年から今年の春にかけて施行される派遣法、労働契約法および高年齢者雇用安定法の解説です。新書サイズで「です・ます調」なので、軽い内容かなと思ったのですが、内容は本格的で、むしろ労働関係法に詳しくない人には、少しむずかしい内容かもしれません。
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さて、上記のように今回の労働関係法の改正は3つあるのですけど、そのうち、半分以上の紙幅を費やして述べられているのが労働契約法です。安西弁護士は、今回の法改正に非常に批判的で、大胆な解釈論を展開して、法改正の射程を狭めようとする説も紹介されています。
安西弁護士の立場上、大胆であっても敢えてこのように発信することが役割もあるのでしょうけど、裁判にもまだなっていない話ですので、こういう部分は眉唾で読んだほうが無難なようには思います。
しかしその見識の広さは一見の価値あり。70歳を越えてもまだまだ最前線をいく感じは流石の一言です。