志村有弘のレビュー一覧
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呪術で式神、護法という鬼神を使役し、京の都を守護した、安倍晴明の物語
・古浄瑠璃「しのだつまつりぎつね」にもなった安倍晴明の母は狐という伝説
・どうやら、安倍晴明は、讃岐の人
・子どものときから鬼が見えた安倍晴明、そのことで師匠、賀茂忠行は、彼に惜しげもなく陰陽道を伝えた。
・そのため、それまで天文道と暦道を独占してきた、賀茂家に加えて、安倍家の2つの家が陰陽道を使えることとなった
安倍晴明の時代は藤原道長の時代、天下人であった彼は、安倍晴明を重く用いた。
藤原道長の危機を救った犬。犬は、神通力をもつ生き物と思われていた。
播磨は、陰陽道に関係ある場所らしい。安倍晴明も播磨の国守として赴任 -
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根岸鎮衛の『耳嚢』から怪異譚を抽出、現代語訳で収録している。
其ノ壱 物怪、妖怪のうわさの怪 其ノ弐 幽霊の怪
其ノ参 憑き物の怪 其ノ四 動物の怪
其ノ五 植物の怪 其ノ六 怪異のうわさの怪
『耳嚢』は江戸時代に根岸鎮衛が約30年に亘り、多くの人々から
聞いた奇談・珍談を書き留めた、全10巻の雑話集です。
その中から、怪異譚を抽出して現代語訳しています。
1ページに満たない話から長くて9ページほどの、聞いた話を
つらつらと書き連ねているのですが、その量には驚かされます。
それらにより、多くの、幅広い身分の人々から得た、
その時代の巷説を知ることが出来ます。
単に酔っぱらって幽霊 -
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ネタバレ「四谷怪談」
この角川ソフィア文庫の「四谷怪談」は、鶴屋南北の「東海道を底本としている。
この「四谷怪談」を読んでから、調べてみると、90年代にか、幾つかのバリエーションの映画が公開されましたが、それ以前から幾つかのバリエーションが存在したようである。
また、もととなる史実もあったようだ。
技巧に懲らした短編は、数多くあるが、わずか文庫本50ページくらいで、これだけ感情を上下させる短い物語は、なかなか存在しないであろう。
通常、今のホラーなどを読んだり、観たりすると、表現として、鳥肌が立つというのが、ピッタリだ。
が、この「四谷怪談」は、”肝を冷やす”という表現がピッタリで、内臓からゾッとさ -
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古代から昭和初期まで、日本各地に伝わってきた
山に関する不思議な話、怖い話を集め、
現代語に訳したエピソード集。
自然界には人が踏み超えてはいけないボーダーラインが
確実にある、と思った。
一部、柳田国男『遠野物語』の読み直しにもなった。
しかし、附録「山窩綺談」は
明らかに戦後の作り話で蛇足というか興醒め。
■古代・中古(奈良~平安時代)
僧と鬼にまつわる話が目立つ(山だから当然か)。
新潟の「逃入(にごろ)村の塚と道真の祟り」が不気味。
村の人が手習いをすると菅原道真に祟られるため、
文字が書けないので、
よその人に頼んで代筆してもらわなければならず、
何故祟られるかというと