中川明才のレビュー一覧

  • フィヒテ知識学の根本構造

    Posted by ブクログ

    ヤコービとラインホルトは、ともに生と思弁を対立的なものとして理解したうえで、二者択一的なしかたでみずからの立場を語りました。すなわち、ヤコービは「非哲学」の立場を標榜し、ラインホルトは思弁から逃避して「実践哲学」を打ち立てます。これに対してフィヒテは、一方では生と思弁の対立を受け入れつつ、生から超越するとともに生へと超越する思弁のありかたを求めて、生か思弁かという二者択一を回避する道を見いだそうと努めました。

    フィヒテが生涯にわたって追求しつづけた知識学とは、このような認識を獲得する学問にほかなりません。それは、たんに対象を認識する学問ではなく、「自己自身が生成するのを見る認識」であると彼は

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    2026年04月29日