大沢仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私が経済学を教える大学教師になって25年以上になる。この間ずっと悩んできたことは学生に何を教えるか、という問題である。ほとんどの学生は企業に就職するわけで、その企業での仕事に直接、間接に役立つことを教えたいと思いながら、それが何かがよく分からないまま今に到るというのが現状である。そのことをより強く意識するようになったのはやはり1990年代以降の平成不況のもと、就職戦線が厳しくなってからである。1980年代にはあまり見られなかったが、1990年代後半になると、ゼミ生のうち2,3人の学生が内定をもらえないという状況になってきた。勢い、教師としても、「内定のもらえる学生さん」を育てなくてはダメだろう
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Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
就職活動(通称「就活」)をテーマに、企業の人事や大学の教職員、就活中の大学生らに徹底取材したあと、腹の底から出てきたのがこのひと言だ。「私は納豆のようにねばり強い人間です」と、決まり文句を連呼する“納豆学生”、「企業は教育の邪魔をするな」と叫ぶわりに、就職実績をやたらと気にする“崖っぷち大学”、営業のことを「コンサルティング営業」と言い換えてまで人材を獲得しようとする“ブラック企業”―「企業と社会の未来をつくる行為」「学生個々人が未来に向けて大きな一歩を踏み出す行為」であったはずの就職活動は、いまや騙し合い、憎しみ合いの様相を呈し、嫌悪感と倦怠感が渦巻く茶 -
Posted by ブクログ
2008年初版
就職活動の裏で、学生・大学・企業・就職支援サービスの四者がどんな思惑で動いているのか・動かざるを得なくなっているのかを、あけすけに書いた一冊。
いったん社会に出れば、まあそんなもんだったよなあと、
みんなが薄々感づいていることをバーっと書いた感じ。
一番、読んで意味があるのは学生の皆さんでしょう笑
社会がきれいごとで回っていないという実態と、
それでもなお、そんな社会に立ち向かわないとならない事実を
少しでも、頭に入れておいたほうがいいと思うので、
そういう意味では、自分たちがどう見られているのか、
知るいい一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ就活は気持ち悪い。
私もずっとそう思っていた。
自分も悪いけど、まわりにも踊らされていて、どうすればいいのか全然わからなかった。でもきっと毎年大学生はそう思う。大学生に限らず、転職の就活人間だってそう思う。
やりたいことがよくわからないまま、ただただ焦りと周りに踊らされて、やりたいことなのかよくわからない会社に就職したり。
就職情報(斡旋)サイトなんて、自分らがもうかるように特集という名の広告をのっけているだけ。情報提供という名のただの広告。でも効果検証なんてしちゃいない。
ずっと気持ちわるいと思っていたことを、代弁してくれた一冊。
「おわりに」の章だけ、また読みたい。たぶんそれで満足。 -
Posted by ブクログ
情報収集として読んでみたが、内容が薄すぎる。
4つの視点で現在の就職活動の本音を語る本。
本として視点の偏りがないため雑学っぽく読むには
まぁまぁ面白いかもしれない。
けれど、集約すると、就活のバカヤローって主張だけで
著者なりの解決策が提示されていない(もしくは主張が薄い)
のが残念。
それって一般的に世間で騒がれてることまとめただけやんけ、みたいな。
内容が薄っぺらいのは置いといて、ちょいちょい出てくる
採用に関しての雑学は面白かった。
そして、仕事をする上でも参考になった。
これ発行されたの2008年なので、大分状況も変わったよね。
今年度辺りまたこの手の本が出たら読んでみたい。