岩渕潤子のレビュー一覧

  • 美術館の誕生 美は誰のものか
    美術館の運営・管理という側面からそのあり方を分析。「日本の美術館には行かない」と言う著者だが中世における美術館の成立から各国の事例をコンパクトに纏めてくれている。中世貴族のコレクションとしての美術品が鑑賞価値を帯びたときハコが生まれた。それらが教会の外に出たときに「スペクタクルとしての芸術」として大...続きを読む
  • ヴァティカンの正体 ──究極のグローバル・メディア
    ヴァチカンの解説書というより、その本質をグローバル・メディアと特定し、混沌とした日本が学ぶべきその歴史を掘り下げてゆく。歴史に学ぶという意味の奥深さを考えさせられる書である。
  • 美術館で愛を語る
    この本は序章、1~5章、終章から成るが序章が最も面白く良く出来ている。1~5章は各国の歴史や文化を踏まえた、深みのある観光ガイドのような趣でその国に行く機会がある時に読む分にはいいと思う。しかし、芸術論や美術鑑賞において示唆的な意味を持つのは序章の内容である。「なぜ芸術を鑑賞するのか」「なぜ日本の美...続きを読む
  • ニューヨーク午前0時 美術館は眠らない
    芸術って、受け手の心象がいいか悪いかに関わらない所にあるって思いました。
    確かに、日本だけじゃなく、表現の手段としての芸術は世論や政治に振り回されているような気はします。
    戦時中に関わらず、言いたいことの表現方法って、よくよく考えれば制限の範囲内に置かれていて、その範囲の外に行ってしまうと、時代によ...続きを読む
  • ヴァティカンの正体 ──究極のグローバル・メディア
    情報量が多くで読みごたえがある。学術書というよりは、作者本人の経験談や解釈が随所に見られるため、ヴァチカンを軸にしたエッセイという印象。
  • ヴァティカンの正体 ──究極のグローバル・メディア
    中東に生まれた一宗教であったキリスト教が、どのように世界を席捲していったか。そして、その中心的役割を果たし、また現在も存在するヴァティカンはどのような存在であるかなどについての考察。
    タイトルの「ヴァティカンの正体」に迫るというよりも、キリスト教の世界戦略というほうがふさわしい内容かもしれない。
    ...続きを読む
  • 大富豪たちの美術館
    フィランソロピー⇒篤志活動について
     醒めた目線からの説明から入りながらも
     やっぱり芸術のためにはお金必要だな~と
     文化に理解ある超お金持ちの方々に感謝