廣宮孝信のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ良書。 著者は廣宮孝信。
是非とも読んで欲しい。
そしてこの主張に矛盾があるならばを教えて欲しい。
僕の頭じゃ本書の主張を否定できませんでした。
否定できないが、世の中に同様の主張が広まっていないという現実。
なんなんだ、これでもやっぱり借金は返さないといけないの?誰か教えて下さい。
買ってから読まずに放置してしまったが、
むしろ選挙前の今で良かった。
大事なのは国の借金を減らすことでなく、
何に使って、それが何の役に立つか。
GDPを伸ばせるか。
高校の政経の授業で国民一人当たりの借金は数億円とか言われ絶望したが、
この本読んでだいぶ見方が変わった。
【備忘録】
1.日本国全体のバランスシート
日本政府のB/Sは債務超過です。これを見ると怖くなる。
著者は日本民間のB/Sを、日本政府のB/Sと連結させたB/Sを示しています。
→純資産はバブル期の六倍近くあります。
しかも金融資産のみで議論しているので、とっても金持ちだってことです。
国債の買い手、大半は日本の民間です。
2.GDPが延びないことが問題
金はあるが資産効率が悪い。
この日本国の状態はROAの低い企業を想像すると分かりやすい。
よくいう個人資産1500兆円もそうか。銀行・機関投資家・企業…誰が悪い?
3.日本政府が破綻しない理由
円建て国債だから。
アルゼンチンやアジア通貨危機は外貨建て。
日本政府は円を発行できるからそれで返せる。
→インフレになるだろ!
→いやいや、日本は超デフレだし。何よりハイパーインフレはモノの供給不足に拠るところが大きい。
4.借金はゼロにしないといけないのか
そうだよな。
ゼロにして、どうしたいの?
国債の金利下げて民家の金利も下がってよし?
でもリスクフリーレートが下がれば資産運用もダウンですよ。
実際G7各国借金は増えてます。
借入圧縮の為に増税して、可処分所得へったら国民貧乏ですよ。
5.通貨発行益
日銀が一万円を発行するとき、その原価は約16円。
その差額9984円が通貨発行益。ふーん。
ってことは、日銀が金刷って国債を買えば、日銀には利益も残るし、その利益は筆頭株主である日本政府に帰属して国債も償還できる?
もう少し勉強必要。
打ち疲れた。 -
Posted by ブクログ
TPPについては、賛成論と反対論が未だに交わることなく論戦が繰り広げられている。
興味深いことは、TPP反対論者は具体的な数字をあげてくるのに対して、賛成論者は「第三の開国」「乗り遅れるな」等々のイメージ戦略で戦っている点。
なぜ、TPP賛成論者はイメージ戦略に依拠するのか。
この書は、TPPによりメリットを受ける人々が誰か。デメリットを受ける人々が誰かという視点から整理されており、このことが「なぜ、TPP賛成論者はイメージ戦略に依拠するのか」という問いに対する答えになっている。つまり、TPPにより利益を得るものは、企業であり国民ではないということだ。
本書の主張を一言で要約するならば、
「あせるな。バスに乗り遅れまいとして大切なものを失ってはならない」 -
Posted by ブクログ
国債は日本国の借金なので減らさなければいけない、という議論が昔からなされてきているので、タイトルの「国債を刷れ」には驚きました。しかし国債は日本国民にとっては資産であり、外国人の保有が少ない日本は正常であるという考え方は、斬新なものでした。
今まで多くの破産本が出ていますが、破産を煽るために都合の良いデータばかりが紹介されているようにも思います。皆が国債を減らそうと躍起になっている時に、それと異なる説を展開することは大変なことだと思います。その為には、著者の準備は大変なものだと思います、私も彼の考え方を理解したいと思いました。
以下はためになったポイントです。
・2007年の民間金融純資産:734兆円は、政府の純負債:452兆円を大きく上回っており、両者差額:282兆円が国全体の純資産であり、バブル時より230兆円多い(p18、65)
・GDPを国全体の資産で割れば、国全体の資産効率度合いが表現できる、問題なのは国の資産が大きいことでなく、GDPが伸びないこと、資産効率が落ちていること(p27)
・国が破産しない理由として、1)日本政府の借金は、全て円建て(破産したアルゼンチンとの相違)、2)日本円発行権がある(p33、34)
・アジア通貨危機時に起きていたミスマッチとして、1)国内の設備投資のために長期的に必要となる資金の多くは、海外からの短期的な借り入れ、2)国内投資のための「内貨」需要を、「外貨」借り入れで賄うこと、3)逃げ足の速い資金が、不動産・証券投資にも向かっていた、があった(p45)
・借金はやがて税金で返さなければならない、という前提がおかしい(p55)
・西南戦争(明治10年)以前のデフレ基調では、国の借金という概念そのものを特に必要としない「通貨発行」システムがうまく機能していた、激しいインフレにさえならなければ政府はいくらでも直接通貨を発行できる(p73、76)
・江戸幕府の命運を断ち切ったのは、欧米との技術格差であり、財政破綻ではない(p89)
・戦中戦後のインフレ率は、1941~43年までは10%以下、45年に51%、46年に364%、47~48年:100%超であった、これは近年のアルゼンチン、コンゴ、ジンバブエと比べれば桁が異なる(p105)
・政府が支出を増やせば、GDPはそれ以上に増えることになる(p143)
・景気悪化の時に政府支出をしぼって起きたことの代表例は、1929年の米国大恐慌である(p155)
・日本とジンバブエを比較すると、ハイパーインフレを起こすには、1)供給不足と需要過剰、2)通貨過剰発行、がそろう必要があることがわかる(p179)
・サッチャーのモットーは「小さな政府」と言われるが、在任期間中は、政府支出増加率がインフレ率を上回っている(p197)
・ブッシュ政権の行った減税のうち、高所得者中心の戻し減税は、減税額の2割しか消費に回らなかったが、子育て世帯を対象としたものは9割が消費に回った(p246) -
Posted by ブクログ
自分はTPPに漠然と賛成の考えだったが、反対派の意見も知ってから改めて自分の意見を出したいと思い購入しました。
自分がTPPに賛成していたのは、よくある「農業よりも経済」という意見に賛同していたからです。しかし、この本が最も訴えていることは「農業はTPPの問題の一つにすぎない」ということです。マスコミでは農業ばかりが焦点にあてられていますが、TPPはEPAやFTAと違い、原則すべての貿易障壁は撤廃です。そのために雇用や労働基準も海外の日本より低い基準に合わせざるを得ない。また、海外の安い労働賃金を武器に日本企業に大打撃を与える。さらに政府調達も海外の企業と競合になり、賃金の高い日本の地方企業は大打撃を受ける。さらに国内企業は安い人件費を求めて海外の労働者を雇用し、日本人の雇用が奪われる。など様々な問題が指摘されています。
もちろんこれら全てに賛同できる訳ではありませんが、TPP問題について新たな視点を発見できました。賛成、反対に関わらず一度読んでみる価値はあると思います。 -
Posted by ブクログ
なにかと話題に上ることが多くなったTPP。でもその内実はほとんど議論されたことがないように思います。
前回読んだ「TPP反対の大義」では主に農業の視点からTPPを見ていましたが、この本では農業はもとより、それ以外の部分も紹介されます。
TPPというのは「お互いに貿易や調達で制限を設けない」というのが主眼になるため、一度加盟すると、「大きな国になるような」イメージになる、と。ECを連想すると解りやすい、とします。
つまり、日本独自に何かを規制する、というのは農業分野に限らず、非常に難しくなるそうです。
例えば、地方公共団体発注業務はTPP加入国同志であれば金額の制限はありますがほぼ自由に応札が可能になります。また、国境を越えた人の行き来や外国人労働者の受け入れも敷居が非常に低くなります。
たしかに、「平成の開国」と呼ぶにふさわしい踏み込んだ内容なのですが、TPP加入を突然菅総理が言い出したのが2010年10月。このまま今の支持率の菅内閣が閣議決定できるような簡単な内容のものではありません。
きちんと論議を尽くし、総選挙の論点にしてもらって国民の意見を反映してもらいたいと思います。 -
Posted by ブクログ
短いながらTPPについて網羅的に学べる良書。「TPPって何?」というレベルの人でも本書を読めば一通り問題点を把握できるようになっています。
タイトルからも分かる通りTPPについて反対の立場から述べた本ですが、推進派にとってのTPPのメリットについてもキッチリ押さえてあるのは好印象でした。
特に面白いのは、TPPによって「外国生産の日本製品」が逆輸入される危険性について述べていることと、地域経済とTPPの関係について考察している点です。また、TPPと農家への戸別補償が両立不可能であることも指摘していて、この一点からだけでも民主党政権が深い考えもなくTPPに飛びついていることが明確になりました。