岸由二のレビュー一覧
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神奈川県三浦半島の先端、小網代の谷は、奇跡の自然だ。
何が奇跡なのかというと、一つの流域、川が雨水を集める流れ始める源流から河口まで自然が残っていることである。
たくさんの偶然が重なって、小網代の森の自然は残ったといってもいい。
古くは水田があったところにゴルフ場の開発などが計画されながら...続きを読むPosted by ブクログ -
三浦半島の先端にある小網代(こあじろ)という「源流から河口までまるまる保存されている自然」公園があります。都市に近い場所で、「流域」丸ごと保存されている場所は同緯度帯では世界でここだけ。
この本は、リゾート開発や宅地開発の波からどのようにこの自然が守られて、それが継続されて、公園になって、市民に...続きを読むPosted by ブクログ -
環境についての、たくさんの話題があり、とても刺激的でした。
その中でも、流域思考についてとても興味を持ちました。
手軽に読めて、刺激を受けるのにとても良い本だと思います。Posted by ブクログ -
以前からずっと気になっていた場所、小網代。
その小網代が載っていたので思わず買いました。
小網代を養老氏と岸氏が歩きまわっての対談という、ちょっと変わった形式。
内容的には小網代の話を皮切りに、「流域思考」について考えていくという構成です。子供の頃、川で遊び、川とともに育ってきた人には是非とも読んで...続きを読むPosted by ブクログ -
気候が変わり、豪雨が多くなった今、河川の氾濫などの災害を防ぐための対策が必要です。
この本は主に東京都町田市の源流から神奈川県横浜市を通って流れる鶴見川の流域治水について、長く鶴見川流域で防災・自然保護に取り組んでいらっしゃる岸先生が紹介しています。
息子が小学生の時、夏休みの自由研究で源流から河...続きを読むPosted by ブクログ -
神奈川県の小網代に、日本で唯一の源流から海までの生態系が維持されてる場がある。それが小網代だ。世界的にみてこの緯度のエリアは開発がすすんでるため世界でみてもここしかない。この奇跡を誰がうんだのか?どうやってそだてたのか?の本。
流域まるごと保全するという発想はこれまでなかった。たとえば河口の海岸線に...続きを読むPosted by ブクログ -
小網代には以前、何度か行ったことはある。最近、テレビなどで自然がよみがえり、干潟ができているようなことは知っていたが、こんな苦労があったとは。主題は2つで、一つは小網代に残された奇跡的な自然のこと、もう一つは、それを守り、再生するための30年にわたる努力かと。久しぶりに小網代に行ってみたくなる。Posted by ブクログ
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[ 内容 ]
生物学者・岸由二は三浦半島の小網代や、都市河川である鶴見川の環境保全活動に尽力し確かな成果を挙げてきた。
小網代は源流から海までまるごと自然のままで残っている、全国的にも稀有な流域である。
本書で岸と養老孟司は共に小網代を訪れた後、「流域思考」を提唱する。
自分が暮らす流域のすがたを把...続きを読むPosted by ブクログ -
「流域思考」という考えは、なかなか面白いと思う。
ぜひ環境教育等でも取り入れたいアイデアである。
それにしても、この本から私が受けた最も強いインパクトは、
今の私の生活が、自然からすっかり離れてしまっていて、
ほぼ100%人工環境の中で完結してしまっていることを
改めて痛感させられたことです。
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流域治水入門。総合治水とも言う。
豪雨災害の発生は、その場の降水量だけで決まるものでは無く、上流の雨量、土地の保水力、遊水池、河川・下水整備など様々な要因で起こることがわかりやすく説明されている。
鶴見川治水探検は面白い。他の河川の取り組みはどうなっているのだろうか。Posted by ブクログ -
なかなか気にすることもないことだったので勉強になった。意外だったのは山は木が多すぎると禿山より災害がひどくなる理論だ。植林も計画的に行わなければならないのか。Posted by ブクログ
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流域思考という考え方に興味があり気軽な気持ちで手に取った本書だが、環境保護活動と行政の関わりなど、少し込み入った内容だった。ただ頭で理解するよりも実際に自然を感じる事、特に子供時代の原体験が大切なのだと思った。次世代に美しい自然を残すために、養老先生が仰る自然の「解」を子供たちに体験させてあげる事も...続きを読むPosted by ブクログ
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○97産業文明がんぜ環境危機を引き起こしたか。産業文明を執行する意思決定や企画には、地球の要領とか生態系のキャパシティに配慮する感性が基本的に欠けている。
★そのとおりだけど、感性って?
○112物事を因果の蓄積と見ないで、バラバラの事件のぶつかり合いとして見ていく。
★因果関係から共通解を導き出し...続きを読むPosted by ブクログ