草間彌生のレビュー一覧
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松本市立美術館で買ったポストカードが家に帰るまでに折れてしまわぬよう、ケースとして購入。特に読むつもりはありませんでしたが、読んでみると止まらずに1日で読み切ってしまいました。
カボチャと水玉模様の精神病の世界的なおばちゃん、と言う程度のイメージしかなく、果たしてなぜその思想を知らないのか、知らなかったのだが、読んで納得。日本の風土で受け入れられなさそうな思想を持っており、今の世では特に炎上必至な思想に感じられます。ただ、目指す未来は明るい未来であり、その思想は危険思想などではない。出る杭が打たれる日本に馴染ませるには何ができるか、我々も考える必要がありそうだ。
それはそうと、同じくニューヨー -
Posted by ブクログ
草間彌生の書く文章が想像以上に詩的で魅力的なので驚いた。読み物として引き込まれるし、草間本人の情熱とか愛が直に伝わってくる。
才能と芯の強さは勿論のこと、草間彌生って本当に色んな人に愛されて支えられてきたんだな〜としみじみ…。単に彼女が魅力的なのもあるけど、然るべき時に適切な人に頼れる能力というのはとても大切で、その中で自分の力を信じてとにかく活動と発表を続ける事の重要性を実体験を通じて教えられる。
読者である美術関係者・また美術に興味のある人間に直接向けているような文章が散りばめられていて、たまにドキッとする瞬間がある。これからアート・デザインに直接関わっていく人々と、アートを好む人々は -
Posted by ブクログ
ネタバレ芸術家草間彌生の自伝。彼女の創作モチベーション、通ってきた道のり、感性に触れられる内容になっていた。彼女の展示を見たのは京都に観光の折、行く場所に困っていた自分がたまたまフォーエバー現代美術館に立ち寄った時のことだ。鮮やかな作品が立ち並び、水玉模様が彼女の死生観に深く結びついていることを知って感銘を受けた。
本の内容のなかでも、彼女が忌避しているものをあえて創作の対象にし、それにより克服するといった考え方、創作はとても驚いた。創作のモチベーションに何かしらのコンプレックスやくらい過去などがあることはよくあるが、彼女はそれを克服しようとし、対象を無限に生み出すことで打ち勝とうとしている。言うのは -
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あらゆる常識にとらわれず、
あるがままに生きる草間彌生氏の自伝。
違法であろうとなんであろうと、
自身のうちの声に正直に生きる姿が素晴らしい。
コンプレックスを前面に打ち出し、数億本を数える男根を作ったというのも脅威的だ。
あらゆる批判を気に留めず乗り越え、
時代を凌駕して前衛的に進んでいく姿は、
真の芸術家として尊敬に値する。
「人間に衝撃を与える」
人は衝撃派によって目覚める体験を人生で経験することがある。その目覚めは一生を左右するほどの影響力だ。
そのツールは人それぞれ。
公共の場で全裸で抱き合い接吻しセックスを始めるボディペイントの祭典。
都度10から15くらいの法律を犯してい -
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いやー、非常に面白かった。彼女しかできない生き方を一生かけて全うするものすごいエネルギー。現代美術はよく分からないけど、自分の人生の生き方という意味で私も私らしく生きたいと思う。死に際が近づいているからこそ作品を残すパワーにみなぎって勢力的に活動しているというのも素敵だと思う。アーティストってはちゃめちゃなんだけど、やっぱりとことん魅力的だなあ。クレージーな天才であるサルバドールダリとも交遊があったと知り、やはり類は類を呼ぶなあと。日本の画一的な右倣えを暗黙に求める没個性なところに辟易する気持ちと共に、海外から日本に帰って、日本の自然の美しさや人の優しさに感動する気持ちも共感できる。そして、海
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人となりを知らなかったので 自伝的な位置づけのものを2冊手に取った。草間彌生さんの人物紹介はいつもわかりにくく的を得ないが なぜ的を得ないのかがこの本を読んでわかりました(苦笑)
松本での複雑な育ち 絵を学ぶまで。尊敬するアーティストに手紙を書いて アメリカに渡る道筋を作ったたくましさ。セックス感。貧乏しながら芸術家として名をなすまで。死を願う精神の病とは裏腹に作品への制作意欲への執着を見れば弱さどころかパワーの塊。
アメリカや欧での前衛的なハプニングについてもよくわかった。これを読んだ後でアートを見たらよりたくさん受け取れそう。“前衛的”の定義も少しわかった気がする。
地元の種苗店に婿 -
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卒業旅行で直島のかぼちゃと、群馬のハラミュージアムアークのミラールームを見たので。
母は歌人、家は資産家で地元の芸術家のパトロンをするなど割とクリエイティブな家庭とはいえ、父は放蕩、母は虐待と、両親の仲が悪く心休まらない壮絶な環境で育った事を知った。
総合失調症で、高校生には物体にオーラが見えたり、植物の話す声が聞こえたりしていたが、それが全ての作品の原点だと知って驚いた。ゴッホも最近個展に行ったコンマサもそうだし、芸術家は精神を病みやすいのかな。
代表作の水玉模様には作品を水玉模様で埋め尽くすことにより、幻覚や幻聴から身を守る儀式的な意味が込められている。生涯に渡って苦しみ続けた精神の -
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p38 肛門の退行と固着の妖気の中で男たちは、魂の自由からかどわかされ、ナルシズムの囚人カーテンの中で秘かにさまよっている。
草間彌生も小説を書くのか、と思って読んだら、意外とちゃんと小説だった。幻覚と現実が混じり合って詩的ではある。水玉の印象が強くて、そんな衝動的な感じの人が言葉を操れるのかと思ったけど(たまに良く分からない場面はあるけど)渡米してただけあって、ニューヨークの雰囲気を肌で感じて、そして絶妙な狂気と感性の言葉で表現されている。
愛の渇望と、性の衝動と、茫漠な自己の風景。ミルク色のカーテン。蛾の銀色の鱗粉。腐ったネズミと花。蒸れた体臭。ドラッグとホモの夜のニューヨーク。 -
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やっぱりアーティストは「変人」でなければいけない。笑
おそらく、日本の現代アートシーンで国際的にも評価されている数少ないアーティストのおひとり。かぼちゃに代表される作品は知っていたけど、実際に草間さんはどんな人なんだろう?ということを知りたくて手にした一冊。
ある意味、予想通りでしたが、想定上に変人だった。すごく自分に対して自信を持っていて、ひとつひとつの動きは戦略的なんだろうなあ〜ということが文章から漂っていました。
最近、「成功する(=作品の値段が上がる)アーティスト」の法則ってなんだろう?ということを考えることがあります。国内、海外/日本人、外国人というカテゴリ分類をして過去の成功