草間彌生のレビュー一覧

  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    直島のかぼちゃで初めて草間彌生さんを知りました。自分の病を癒すために絵を描いていたこと、性の解放への想い、芸術に関する日本の意識の低さなど、草間さん自身の言葉で興味深い話がたくさん聞けてよかった。

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    2016年12月17日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    理解し難い表現も多い現代アートの中でも、そのアーティストの考え方を含めた人生が色々と書かれている良著。

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    2015年06月21日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    大学の取手キャンパスでの現代美術論の講義で、講師が「草間彌生は頭がチョットね…」と言っていたのを思い出す。自身の精神病理を克服する手段としての表現でとどまるなら、それはアウトサイダー・アートに過ぎない。しかし本書を読めばわかるように、草間彌生は、「頭のおかしさ」を無尽蔵のエネルギー源にして絶え間無く制作しながら、アート・シーンに食い込む行動を選択する冷静さがあった。もしも仮に黒の下地の巨大なキャンバスに白の絵の具で延々と網を描いていた頃、最初のニューヨークの個展が成功しなかったら、自殺していたであろう。今では同じような気質の人が同じようなことをしても、まずこれほど露出することはない。草間の圧倒

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    2014年09月07日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    確固たる自己。途轍もない自画自賛。さすが芸術家だなぁと思うが、そこに至るまでの過程を読んで納得。セックスの表現も、果てしないモチーフの繰り返しも、全て恐怖心を克服するための手段だったのか。

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    2014年07月12日
  • クリストファー男娼窟

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     芸術、芸術家、前衛芸術、都会、男娼、そういう文化の息づく都市、というものに興味をひかれる。ニューヨークの男娼窟の物語である表題作が私は一番好きだ。男娼をやって大学を出た、という主人公の経歴がまた何ともいえず惹かれるものがある。男娼窟のあるアパートの様子とか、凄くかっこいい。本を読んでいて頻繁に思うことがある、こういう風に書きたい!と思う個所がクリストファー男娼窟にはいっぱいあった。
     草間彌生の芸術作品を見に行くと、いつも猛烈にやっぱり芸術家が好きだ、と思う。芸術家の書く文章って、どんなものなんだろう、という興味も手伝って手にした本。文章は独特で、所々主人公の本当に観ている光景と幻覚が混ざり

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    2013年09月01日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前衛芸術家・草間彌生の自伝。水玉模様のデザインが知られていますが、NYでは「ハプニング」等のパーフォーマンスで有名だったらしい。日本人にもこういう人がいたの?というくらい結構刺激的な内容です。

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    2013年03月03日
  • クリストファー男娼窟

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    これは、読む絵画である。エロティックでグロテスクで美しい。性液ののようねっとりしているかと思いきや意外に爽やかである。文章に色彩が弾けている。読書する時間は麻薬のように流れ去る。

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    2013年02月14日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    彼女の作品の中では、直島でみた黄色いカボチャがすごく印象的。奇抜だけど、瀬戸内海の水中生物のように妙に溶け込んでいて。

    その意図するところが知りたくて手にとった本ですが、まず驚いたのが、あれだけ強烈な前衛アーティストが言葉でも表現できるのか!ということ。

    そしてあの水玉は、地球の丸でもいいし、太陽の丸でもいいし、生命一つとして捉えると、まさに波うって「無限」に広がってく感覚が、確かにあるなぁと。

    あの印象、衝撃が、彼女の言葉でようやく納得できた。

    おもしろいな〜と、ため息です。

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    2013年02月02日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    水玉の人,カボチャの人というイメージしかなかった.ほとんどの人がそんな印象を抱いているんじゃないんだろうか.

    ところがそのバックグラウンドには複雑な生い立ち,閉塞感からの解放を求めてのアメリカでの渡米,渡米先での成功を積み重ね,欧米を世界を代表する20世紀の芸術家になった人であったということを知ることができた.

    あらゆる体験が濃く,芸術に対するストイックさと相まってすごい人生だと思う.

    水玉で埋め尽くされた描写には世界,自然と同化し自己が消滅することを描いているらしい.

    「戦争とフリーセックスのどちらがいいの?」という究極の2択.

    "作る側の立場から見ると、すべてがギャンブ

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    2023年01月25日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    草間彌生を知るのに充分すぎる本。
    瀬戸内芸術祭で作品を見て読みました。

    半世紀前のニューヨークで大胆で先駆的な芸術を
    成し遂げていたパワーに圧倒されました。

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    2022年06月20日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    小説家としての活動があったことは知らなかった。とにかくパワフルでぶれない生き様。自分好きのする文章がすごい...

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    2020年03月07日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    水玉、かぼちゃ、日本を代表とする女性アーティスト。
    そんな初歩的な情報しかないなかで読み進めた本作。いや、草間さんすごい。早々に日本を飛び出したことが本当に良かったと思う。日本にいたままだったらここまで認められることもなかったのでは。何年後かに朝ドラ原作とかなりそうな人かな?と思っていたけど、本作を読んだら絶対無理だなと(苦笑)松本に行ったとき休館日で行けなかったミュージアム絶対行こうっと。

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    2020年02月21日
  • クリストファー男娼窟

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    草間彌生が書いてるのが売り。内容はジゴロや売春婦の娘が薬物汚染や親子関係の不具合に直面し身を滅ぼし死んでいく話。アナルとタナトスと狂気に満ちた短編集。とにかく暗く破滅的。

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    2018年09月16日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    嫌いなものを増幅させて征服するとは相当荒療治。なんと強いこと!辛い過去を背負い病と闘いながら、自分と世界を愛し生きることに希望を見出している草間彌生の生き方は、とてもかっこいいと思う。尊敬する。作品展に行きたくなった!

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    2014年01月22日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    一年ほど前にルイ・ヴィトンや各種メディアで取り上げられておりました草間彌生先生の自伝でございます。

    いやこれがもう何が凄いってすべてですよ。すべて。
    日本での活動、アメリカでの活動、世界での活動。それぞれが織り交ぜられながら大まかな時代ごとで分けて書かれておりますが、書かれているそのすべてが規格外でございます。
    と申しますのも、先生。幼い頃から幻視・幻聴に悩まされながらも描くことで表現することで生き延びてきたそうなのです。周囲、特に母親からの圧迫に耐え、もともと敏感だったのでしょう幼い頃から無意識化の情動に接し、見えているものを描き表現されてきたのです。
    「日本では自分は生きることができない

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    2013年04月21日
  • クリストファー男娼窟

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    草間彌生の小説ってどんなんだろうと思って読んでみたら・・・いやはや、ものすごいです。表題作は若い黒人男娼の話。性描写だらけなのになぜかいやらしさより悲しみの色のほうが強い。「離人カーテンの囚人」は性と生と死の妄想がごっちゃごちゃになってそっちに引きずりこまれるような恐ろしさ。「死臭アカシア」はもう完全にイッちゃってる。一つ一つの文章はしっかりしていておかしな要素は無いのに、その組み合わせとか順序が変なので、歪んでるというか、狂気を感じる。

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    2013年02月08日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    「幻覚や幻聴」
     幼いころからを験する。
     スミレが人間のような顔つきをして話しかけてくる。
     その光景を残しておきたいと絵を描くようになった。
     そのときに感じた驚きや恐怖を絵に描いて静めていく。それが私の絵の原点。

    「カボチャ」
     祖父の採種場でお目にかかった。
     太っ腹の飾らなぬ容貌、たくましい精神的力強さに興味を覚えた。

    「サイコソマティック芸術」
     コンプレックス、恐怖感を表現の対象にファルス、マカロニ、
     その表現の中に埋没し恐怖を克服。オブリタレイト「消滅」。
     バックもすべて水玉模様にしてセルフ・オブリタレーション「自己消滅」。
     水玉がポジ、網目がネガ。ポジとネガが一つに

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    2013年01月22日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    小さくてかわいらしい、少し個性的なおばあちゃんという印象だったが、自伝を読んだりニューヨークでの作品を見たら、こんなに前衛的なエネルギーに溢れる人だったということに驚いた。流行りに乗らず、自分自身から湧き出るものを作品にしていった、こんな強い人がいるのだろうか。とても苦しかったと思うけど、苦しみ方もわからない現代人の私にとっては、かっこいい、強い女性だと思う。小説家としての顔も持つ草間さん、文章が難しくて読むが苦痛になりもしたが、重みも厚みもあると思う。

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    2013年01月19日
  • 無限の網―草間彌生自伝―(新潮文庫)

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    どうにも苦手で、苦手意識を払拭するには
    理解せねば、と自伝を手にとったものの、、
    背景は少し理解できたものの、作品の
    苦手さは変わりそうにない。仕方ない。

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    2012年11月04日