ケイト・アルバスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これは良書!
3人兄妹が支え合いながら辛い疎開生活を過ごし直向きに乗り越えていく感動的な話で、涙を堪えて読んだ。
3人は本当にいい子で、ミュラーさんが悲しくて元気のない時は自分たちが率先して仕事をしたりとても優しい。
エドマンドは純粋無垢な性格で、やることなすことが少年らしくてかわいい。ストレートで遠慮のない物言いが面白すぎて何度も笑わせられた。
そんな彼が度々ウィリアムに感謝の言葉を伝えるのがすごくいいなと思った。
一番幼いアンナも、ミュラーさん手編みの靴下を見て、長い間自分たちを思っていてくれたことにちゃんと思い至るところに感心した。言葉でうまく表現できないかわりにギュッと相手を抱きしめるところも愛らしい。
ウィリアムはしっかり者。まだ12歳で自分だって不安でいっぱいだろうに、長男としての責任感で弟と妹のために弱音を吐かずに2人を支えているのが健気で胸が苦しくなる。
それをミュラーさんが「もうがんばらなくていいから」「あなたは、もうじゅうぶんにやってきたんだから。」とウィリアムのこれまでを肯定して認めてくれて、お手伝いをさせなかった場面に感極まってしまった。
子どもたちが夢にみたホットチョコレートを飲む場面は一緒に感激したし、愛されることを知らずに育ってきた三人の心が解きほぐされていく過程に胸が熱くなった。
イギリスでは日本のように疎開児童が集団で暮らすわけではなく、個々に知らない家庭で暮らすので子どもたちはより不安感が強かったはず。
それなのにいじめられて、元の家は空襲で戻れず、子どもにとってあまりにもむごい状況。でもそんな彼らを支えたささやかな楽しみが本だったことがまた素敵。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私もこの3人を今すぐ抱きしめてあげたくなりました。
ウィリアムの僕だってまだ12歳なんだ!
という言葉にはいろんな寂しさが詰められていて
でもお兄ちゃんは辞めれなくて
胸が締め付けられた。
急に3人の他人の子どもの面倒を見るというのは
煩わしいかもしれないけれど
ミュラーさんは違った。
ミュラーさんもずっと孤独だったから
孤独を知ってる4人が家族になったのだから
きっと思いやりのある幸せな日々が続くといいな。
カー先生も個人的に好き。
この本は小学生の課題図書だけど
カー先生は読んだ子ども達にはどう映るんだろう。
ただただ意地悪で嫌な先生なのかな?
大人になれば親目線で読んでしまうから
涙が止まらなかった。
最高の1冊でした。 -
Posted by ブクログ
2024年読書感想文課題図書·高学年
1940年ロンドン。9才、11才12才のきょうだいは、祖母をなくし、保護者がいなくなった。でも、遺産はあるので、生活は困らない。祖母も冷たかったので悲しくない。
必要なのは、きょうだいを愛してくれるような後見人。でも、お金があることがばれると利用されちゃう?
祖母の弁護士の提案で、保護者がいないことを隠して、そかい(爆弾が落とされるような都会から田舎に行くこと)することになった。そこで理想の家族を見つけるんだって。
でも世の中そうあまくはないんだよね。
375ページの長編に加え、時代も国もちがう設定の物語。小学生でこれを読みこなすだけで十分ほめてあげたい本です。
大人にとってはかなりおもしろいお話でした。三人兄妹の上、ウィリアムはとにかくしっかりしていて、立ちふるまいがすばらしい。中年以上にならないとなかなかできないよー、えらいよ。何度本文中でほめてあげたくなったことか。まんなかのエドマンドは個性の固まりっていう設定なんだけど、まあ、今の時代なら普通以上でしょ。末っ子も聞き分け良くてかわいかったです。両親と死に別れ、誕生日も祝ってもらったことがない祖母と暮らしていたのに、みんなまっすぐそだっていてえらいね。
あとは、古典的名作の児童書がたくさん出てきて、本を読みたくなります。 -
Posted by ブクログ
第二次世界大戦、英国の児童疎開を背景にした物語。
疎開した先の子どもに意地悪されたり、やや定番かなと思うハラハラ展開もありつつ、きょうだい3人の関係性がよくて、終始温かい空気が流れているのが特徴。
児童文学の古典がたくさん登場して、ストーリーのなかで子どもたちを支えるのがいい。特に小公女は、バックボーンになっているのが感じられる。ラングの『きいろの童話集」は、言及された作品(火打ち箱)が、偕成社版にも東京創元社版にも入っていないのが残念。
それから長男(12歳)のウィリアムに、さっと『オリエント急行殺人事件』をすすめる司書さん、いいよね。GJ。で、この人との交流が深まっていきます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアメリカの小説家の処女作でかつ児童文学
第二次大戦下のロンドン。
両親のいない三兄弟は祖母も死亡し、保護者のいない身になる。そして北部に疎開しそこで新しい親を探すことになる。
設定上3兄弟は遺産があることになっている。
疎開先では家庭にあずけらることになり、最初の家は裕福だがそこの子供達から陰湿ないじめをうけ、その次の家庭は貧乏な家庭で精神もまずしく幸せな生活をおくれない。
その三人をすくったのは寡婦となった女性だった。
多くの児童文学が話の中にでてきて、イギリスの子供もアメリカの子供も日本の子供も同じ児童文学をよめる環境にあることがよくわかった。
話の筋は紙芝居だが、細部はいろいろ面白い。イギリスの貧困家庭の状況や大戦下の反ドイツの感情などいろんかことが感じられる本であっった。