著者の「野球マンガ」愛もすごいが、紹介されている野球マンガがまたすごい。
アストロ球団あたりがリアルなんだが、山下タローくんは覚えてるし、安定のドカベンに、すすめ!パイレーツは最高だった。
そんな程度の認識なので、途中から紹介されている漫画が全くわからない。なんせ、MAJOR読んでないから。
それでもその熱くも精緻な描写から、野球マンガがどれだけ進化して来たのかわかる。
漫画技法で挙げられているマンガの描写のまた素晴らしさ。
うーん。すごい。こんなんなんか。
改めて思うのだが、マンガってもう、大人のものだな。
漫画というジャンルのルールがちゃんとわかって、そのルールがわかっている人にはどう見えるかという視点が必須だ。そこに乗るのか、越えるのか、交わすのか。
受け止める読者も、それ理解できて飲み込めるほどに成長して来たことが前提の世界。
マンガの裾野が広がって、漫画描ける人が増えて、漫画で描ける分野が広がって、漫画を発表できるメディアが増えて、漫画を評価してくれる社会が広がった。
その上で、野球という、もう、これでもかって言うほどテーマにされてぶった斬られて再構成された小さな分野だからこその、精緻な昇華。ルールが厳密なほど、テクニックは高度になるんだ。
ちょっと横道だが、そうか、だからガンダムとか仮面ライダーとか、くどい程繰り返されるのか。あれ、野球漫画なんや。
紹介されてるマンガ、ほんま読みたいわー。時間も金も、多分感性も残ってないけど。
ただなんというか、一点ちょっとなと思うのが、マンガの登場人物の、絵的なキャラ立ちとかどうなんかなって。表情の描写とか。
MAJORなんか、みんなおんなじ顔やん。口の開け方とか。
後やたら地味な、大友克洋に戻ったようなうまさがあったりとか。
その辺の魅力には一切触れてなかったのは、ちょっと残念。つか、そう言うことを重視してないんだろうなとは思った。