ポール・ハーディングのレビュー一覧

  • もうひとつのエデン

    Posted by ブクログ

    マラガ島の強制立退の実話とノアの方舟の聖書の世界を元にしたアップル島の少数の混血の家族の物語。貧しく充足した日々が1人の聖職者の善意から壊れていく。
    美しいばかりではない自然、その生き生きとした描写、その中で生きていく知恵と逞しさ、そしてお互いを思いやる心、心揺さぶられる物語でした。

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    2025年12月15日
  • もうひとつのエデン

    Posted by ブクログ

    アップル島(マラガ島)に住む少数の住民が一定の秩序を保ちコミュニティを形成して平和に暮らしていたが、所属のメイン州政府より強制的に退去させられる過程が表現されている。

    本土に迷惑をかけている訳でもなく自由が尊重されるコミュニティを、本人達が納得いく説明もなく消滅させられる抗えない不条理、エデンと称される園の行く末が住民に寄り添う視点で書かれている。

    著者が出身のアメリカのマサチューセッツ州の隣の隣、メイン州キャスコ湾にあるマラガ島(Malaga Island)が舞台、史実に沿うストーリー。
    20世紀後半からはこのコミュニティの強制消滅は、間違った政策だったと認識され、後に州政府自身が公式誤りを表明したらしい。
    アメリカの読者はこの本により過去の誤ちを認識する機会となり、フィクションだが良心の呵責の念を覚える事になり、それが評価されたのではないか。

    マラガ島の最初の住民はアメリカ独立間もない頃、その住民のルーツはアイルランドのゴールウェイ、また分中に登場する女中の出身も同じアイルランドの南西沿岸、ディングル半島沖合のグレート・ブラケット島出身。移民の歴史上、メイン州にアイルランドからの移民が多かったのだろう。

    アイルランドの子守り唄の「ショヒーン・ショ・ホー」(Seoithín, seo ho)をYouTubeで聴くと歌詞は分からないが何か癒される思いがする。

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    2026年02月19日