6969bさんとガクカワサキさんの対談動画を見て、ガクカワサキさんが気になり書いました。この本を知ったきっかけも6969bさんと動画で紹介されていたからです。
ドラマのシナリオブックを買うこと自体初めてです。脚本を見ること自体が初めてです。想像をすれば、わかるのかもですが、脚本自体はかなりシンプル。必要最小限の情報が与えられているのみです。実際のドラマにするにあたっては、相当な部分を想像で膨らませて映像化する必要があるとわかります。マンガでいうネームに近いイメージです。本の中の対談での言葉を引用するとまさに「設計図」。監督や役者の解釈によっては、違う色合いが生まれて何通りもの出口があり得るのだと感じます。
プロデューサーの鈴木将大さんとガクカワサキさんの対談は付録でついている以上のボリュームと内容で読み応えがあります。本当に細かいところまで議論を重ねて何度も何度も推敲を重ねて練り直した上での脚本になっているのだとわかります。率直に自分の仕事では、ここまで考え切れているのか議論し尽くせているのかと内省してしまいます。単純に良いアイデアがあるだけではなく、細部に至るまで妥協が感じられないからこそ良い作品になっているのだと感じます。
偶発性も作品を良くしたポイントというのも発見でした。特に、カノンにドの音が入っていないのは意図しておらずラッキーな偶然だったというのには驚きました。あまりにもキーになる偶然過ぎます。そうきた偶然や意図していない繋がりも後から考えると伏線として捉えられたり、作品に意味合いが生まれたりするのだなと。狙ってコントロールできた部分とそうでない偶発性で視聴者が盛り上がった部分もあったのだとわかります。
対談の中で「サスペンスの皮を被った人間ドラマ」をこのドラマにおける「憲法」にしてきたという所が刺さりました。9話までは考察もの、10話で一気に考察を呼び水にメッセージを伝える。凄い手法というかアプローチだと思います。そこがまさに憲法=一番上位に依拠するものだからこそ、ただの考察エンタメドラマにとどまらなかった要因だと感じました。役者さんにもその点が一番伝わって演技に跳ねていたんだと思います。