小澤勲のレビュー一覧
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※法改正により「認知症」が正規の名称とされているけども、やや古い本なので、タイトルまま。
認知症の妻と過ごした作家 耕治人(こう はるひと)の三部作や、認知症を患った本人クリスティーン・ボーデンさんの著作も深くとり上げて解説しておられる中で、外部から観察した認知症に焦点を当てるだけではなくて、彼らの中に入っていこうとする試みがみられる。
その上で、認知症を患う方をどのように見て、どのように接していけばよいかといったケアに関る提案もあり勉強になる。
これは、認知症に限らず、医療全般においても、あるいは社会生活全般においても重要なことかもしれない。
徘徊やモノ盗られ妄想といった、いわゆる周辺症 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
痴呆を病む人たちは、どのような世界を生きているのだろうか。
彼らは何を見、何を思い、どう感じ、どのような不自由を生きているのだろうか。
痴呆老人の治療・ケアに二〇年以上携わってきた著者が、従来ほとんど論じられてこなかった痴呆老人の精神病理に光をあて、その心的世界に分け入り、彼らの心に添った治療・ケアの道を探る。
[ 目次 ]
第1章 痴呆を病む、痴呆を生きる
第2章 痴呆を生きる姿
第3章 痴呆を生きるこころのありか
第4章 痴呆を生きる不自由
第5章 痴呆のケア
終章 生命の海
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆ -
Posted by ブクログ
知識で得た周辺症状のことが、よりふかく
理解できたように感じる。
母が認知症でもうすぐ、在宅での生活をともにする。
「この人となら、今、ここの場所(自宅)で
生きてもいい」って
安心していられるようにしたい。
そのためには
「相手の心根を汲む」というケアをし、
「からだの表情を読む」ことをしながら、
母の生活世界を黒子に徹して
支えたい。できるのか不安は大きいが
著者に知恵と後押しをいただき
少し勇気がわいた。
なによりひとりでかかえないようにして
「だいじょうぶ」とはげましてくださったようだ。
こういう方々のおかげで
介護が進化し
人が尊厳をもって生きていける時代に
なってきたのだな。
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「痴呆」という用語が「認知症」に変更された。
これはどのような病、障害なのか。
また患者はどんな気持ちで不自由な日常を生きているのか。
『痴呆を生きるということ』で、この病をかかえる人の精神病理に光をあてた著者が、最新の医学的知見を示すとともに、患者の手記、自身の治療・ケア体験などから、誤解されがちな病の真実に迫る。
[ 目次 ]
はじめに―痴呆から認知症へ
第1部 認知症の医学(認知症とは;認知症の原因疾患;認知症の症状;認知症の経過 ほか)
第2部 認知症を生きる心の世界(ある私小説から;ある認知症者の手記;認知症をかかえる不自由;つくられる認知症の行動)
[ POP ]