梅村由美のレビュー一覧
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山口さん家の食日記エッセイ。
文はカミさんの梅村由美。画はヒゲのガハクの山口晃。
食にまつわる日常と非日常のなんやかんやが満載!
・まえがき 山口 晃
17の食のエッセイ
・あとがき 梅村由美
仕事に追われるガハクとサポートするカミさん。
その日々の中でのそれぞれの食への追求の話が楽しい。
二人とも食いしん坊なんだなぁ~。
出張先のヴェネチア、ニューヨーク、バレンシアでの食。
そば、味噌汁、かき氷、チョコレート+ビスケットなど。
そしてコロナ禍での弁当の話。
あ~確かに弁当と惣菜探しは大変だったと、
思い返してしまいました。
忙事の後でのご褒美ごはんはワクワクしました。
読み易い文章に加えて、ガハクのイラストの描写が
なんともほっこりしているところも良かったです。 -
Posted by ブクログ
山口晃さんを知ったのは、藤森照信さんとの共著、「日本建築集中講座」。その後、「すずしろ日記」の1巻、2巻は読んでいる。
最近では山種美術館で東京の俯瞰図を拝見した。御舟の名樹散椿や土牛の鳴門に人が寄るのとは意味が違うけど、皆が部分に奇妙な細密な絵に見入っていた。
地元の本屋の家庭の本コーナーに置いてあったので、購入。
すずしろ日記で、ガハクのカミさんの存在は知ってはいるんだけど、帯にネタにされ続けて20年とある。そんなに続いているの?
主体は奥様の文なのだけど、ガハクのサラッと描いたカットと一体となってご夫婦の食生活が伝わってくる。その意味では藤森先生との本に似た印象。
深夜まで制作に根を詰めるガハクの日常が伝わってくる。善光寺に泊まり込み、絵の完成に精を出すガハクを助けに向かう奥様。コロナ渦のホテル住まいで、美味しいお弁当を探したりと奮闘する。
ヴェネツィアのご飯巡り、お蕎麦が食べたいと騒ぐガハク、バレンシアオレンジの話など話題は豊富。
年末の大掃除の後の地元のフレンチレストランが一番良かったかな。こういうお店のことってずっと忘れないんだよな。 -
Posted by ブクログ
山口晃は画家・美術家。所属のアートギャラリーの紹介によれば、「日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描かれる作風が特徴。都市鳥瞰図・合戦図などの絵画のみならず立体、漫画、インスタレーションなど表現方法は多岐にわたる。」細密に描き込まれた都市風景図などがまず思い浮かぶところだろうか。
本書はその山口晃の奥さんが文章を書き、山口が挿絵を描いている。
とはいえ、表紙からもわかるように、本職寄りの細密画ではなく、ゆるっとした絵柄で、力の抜けた絵が並ぶ。
山口のエッセイ本『すゞしろ日記』の読者ならすっと入っていける世界。「むははの奥さん」視点で見た、ガハクのごはん日記である。
ガハク自身のまえがきによれば、「優柔不断で口うるさいがどこか雑」な夫。
出張先で缶詰状態で絵を仕上げたり、海外に出かけたり。そんなときにごはんの調達係は妻である。
画家というのは、作業にあたっているときは、ある意味、結構地味な仕事で、食事が唯一の楽しみだったりする。どうにか変化をつけて楽しく一息ついてもらおう、とするのだが、前出のとおり、いささか面倒くさいタチの夫。その攻防?がなかなか楽しい。
執筆時期がちょうどコロナと重なっており、外食もままならない日々の話もある。
旅先で外食ができないとなると、デパ地下でお惣菜を買うとか、テイクアウトで、ということになるが、都会ならいざ知らず、地方だとバリエーションが少なかったりする。まぁそうだよねぇ・・・。
ごはんだけではなく、おやつの話も。
ちょっとおもしろかったのは、チョコレートビスケットの話。チョコレートとビスケットが一体になったような、安価な袋菓子でもあるようなあれである。ある年のバレンタイン、ちょっと目先の違うものを、と妻が超高級チョコレートビスケットを買ってみた。なるほど、おいしいはおいしいのだが・・・。あふれでる「これじゃない」感。結局のところ、こういうものは、チョコもビスケットも安物でよく、合わさったときに素敵な食べ物が出来上がるものだ、という。うん、これはそんなものかもしれない。
たわいないといえばたわいないけれど、読んでくすりと笑ったりほっこりしたりする。
自分のごはんについてもちょっと思い出したり。
力の抜けた楽しい読書タイムを味わえる。