絵は上手いがストーリーが酷い
表紙からも分かるが、絵は非常に繊細で美しい。
若干少女漫画チックな絵柄だが、読むのが嫌になるという程ではない。
にも拘らずこの評価の低さはストーリーが酷いからだ。
以降は若干のネタバレになるので、ネタバレを見たくない人は注意してほしい。
1巻で2体の怪物と戦うのだが、ご都合主義が酷い。
まず1体目だが、登場してから一度も倒せてない怪物と戦う潜水艦の乗組員として主人公も潜水艦に3か月程搭乗していた。
物語開始時にも怪物に攻撃をしたが、効果がなく他の搭乗員は意気消沈していたが、主人公が怪物のいつもと違う様子から弱点を見つけ、乗組員達も主人公の話から一発逆転を狙って攻撃するという流れになる(これで1体目の怪物を倒す)。
突っ込みどころ
・怪物のいつもと違う様子は3か月の中でこの1回だけであり、そこから主人公が弱点を推測しているが検証等は一切せずに可能性としてではあるが弱点として他の乗組員に伝えていること
・他の乗組員からはお荷物扱いの主人公の言葉に対し、命がかかっている状態で割とすぐに受け入れられたこと
何と言うか主人公が弱点とする話に説得力がなく、しかも命がけの状態でお荷物扱いの主人公の話を受け入れているのがご都合主義にしか見えない。
2体目の話はもっと酷い
新キャラの紹介も兼ねているのか、主人公によくからむ乗組員が出てくる。その上で主人公は1体目の怪物から採取した物質の調査。2体目の怪物との戦いで先ほど話に挙げた謎物質を使って怪物を倒す流れになる。
突っ込みどころ
・1体目の怪物から採取した物質の特性が新キャラがその物質のコーヒーをこぼして判明する。コーヒーがこぼれたのは海の上なら分からなくもないが、そのコーヒーに本来使う筈のないものが入っていてそれが謎物質と反応するご都合主義
・新キャラが他の乗組員から邪魔になるから持ち込むなと言われていた道具が偶然にも2体目の怪物の弱点探しに貢献
・謎物質の性質を利用して怪物を倒すが、判明した性質が怪物を倒せる根拠になっていない上に、作中で語られた性質から考えると明らかにおかしい動きをして怪物を倒す
・怪物を倒した後たまたま主人公の持っていた本に海水がかかり、隠されたヒントが浮かび上がる
・そのヒントに書かれていた行き先が、たまたま主人公たちが行けるようになった国
ご都合主義がひどすぎて物語に説得力がない。正直絵柄以外は全くおすすめできない。