「うさぎのしま」と言うタイトルから、昨年の秋に読んだ2冊の大久野島についての児童書が思い浮かび、そして今年の初めにあった、大久野島でのうさぎの殺傷事件を思い出した。可愛い表紙からは想像できないが、内容は大人向けの絵本のような感じでした。島へ観光で赴いた人達が白いうさぎを見つけ、そのうさぎのルーツに思いを馳せたところからその島の過去へ情景が変化していく。かつて毒ガス製造工場であった島、実験動物として飼われていたうさぎは敗戦後すべて殺処分された。ではいま生存しているうさぎは。人間に振り回されるうさぎたち。