諸岡了介のレビュー一覧

  • 死と生の民俗

    Posted by ブクログ

     2001年から2007年にかけて著者の住む広島県で行われた聴き取りをもとに書かれた本。死と生、と、あえて死を先に置くのは、「(前略)悲しいことの最たるものとしての『人の死』との出会いが、子どもたちを大人へと脱皮させていた」(p237)のに「(前略)『苦』は避けて通り、『生死』のうちの『死』には蓋をして生き」(p238)る生活が蔓延していることに著者が危機意識を持っているからだ。上澄みばかりでは日常は成り立たない。

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    2025年06月17日