手に取るきっかけはラジオ内砂鉄堂書店の砂鉄さんの話を聞いていた息子の頼み。9歳には難読漢字が多く、ほぼすべて読み聞かせた。
評価は2か3で迷う。正直2だけれど、綿密な取材に敬意を表して3に。
NHKの2人のディレクターの取材記録。
これはノンフィクション?
OSO18を実際に目にできなかった2人だから仕方がないが、エピローグがポエムすぎる。OSO18の最期の描写(2人の想像)などはテレビ用の絵コンテを書き起こしたよう。
それ以外にも、ところどころがかなり客観性に欠ける決めつけのような表現があり、つっこみたくなる。自分たちをかっこよく書きすぎなのかもしれない。
ノンフィクションとしては微妙だけど、ネットニュースより詳しくOSO18のことを知りたい人には一読の価値があると思う。
さて、OSO18はあっけない最期の一報も記憶に新しく、映像でも文筆でも題材としてはおもしろいに決まっている。
テレビ番組制作のため、謎のヒグマOSO18の姿とその捕獲の瞬間をどうしてもカメラに押さえたい2人。OSO18を通して、人を撮るのだと。
テレビ番組をつくることへの執念のみで動くNHK2人は、町の安全のために駆除に奔走しているハンターたちと気持ちがすれ違う。かなりあからさまに避けられているが、その理由は書かれていなくてぼんやり。謝罪したとは書いているが、NHK2人が何をしたか書いたらいいのに。ノンフィクションぽくないのは、そういうとこだぞ。
矛盾もある。藤本さんが入院している期間に、藤本さんがOSO18を目撃した、との記録。一時退院してたのかな?だったら書いて欲しい。退院祝いの焼肉の盛り上がりにいまいちついていけなかった。
プロデューサーの「テリー伊藤」発言でのNHKのノリがわかる記述は良かった、ちょっとズレているテレビ局の人たちって感じで。NHKの軽薄なノリがハンターに受け入れてもらえなかったのかなってぼんやりと浮かび上がる。
テレビではOSO18を通して人が描かれていたのかもしれない。
でも、この本ではNHKや2人の仕事や世間からどう思われているか、そこも浮き彫りになっているように思う。
ハンター側の藤本さんもOSO18の顛末を書かれているそうなので読んでみようと思う。