性風俗でキャストとして働き、高い評価を受けている人が著した本。
生まれ育ちも、仕事に対する姿勢も、著者は自分とそう違う人と割り切ることができない。なんだか分かる感じがする。
親御さんが自分であっても、不思議ない境遇でもあるように感じた。
幼い子供を失うという過酷な運命が、多くの歪みを家族に与える。
自分は幸いにして、そういう運命にはなかった。
ただそれだけの差に感じる。
何が幸せだと、一義的に断定することはできない。
著者が不幸せだと言い切るつもりもない。
しかし、荒涼とした道を歩んでいることに、勝手ながら慄然とした。