第九の解説だが、ベートーヴェンの内面と合唱部分の歌詞にフォーカスしていて、曲には殆ど言及はない。その分音楽には詳しくなく楽譜も読めないと言っていい僕には読みやすかった。音楽関係の本にはよく出てくる楽譜のコピーは全く出てこない。
著者のクラメスさんは日本語のできるドイツ人で、それゆえに歌詞の解釈は深くて、しかも翻訳ではなくて本人が日本語で書いているので、ストレートに読むことができる。
しかし、最終章になると徐々にスピリチュアルな方向に向かっていき、読むのがしんどくなってくる。逆に楽しくなってくる人も多いと思うけど。