芹沢俊介のレビュー一覧

  • 家族という意志 ――よるべなき時代を生きる

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    「家族」とは、「自分のいのちの受けとめ手が一緒にいること」。自分は子どもの親として、子どもにとっての家族という立場からこの本を手に取りました。でも、著者のご両親のお話などに関する老いてからの「家族」とは何か、その「家族」が老いた者の最期にどう関っていくか、という内容のほうが印象に残りました。自分の両親、そして自分の「いのちの受けとめ手」は果たして自分の今の家族になるのかどうか?

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    2012年06月25日
  • 生きられる孤独

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    ピンポイントで自分の興味関心が文字になっていたから、読んでいてわくわくした。

    ひきこもりや若者の起こす犯罪について、結果から考察するのではなく、若者の気持ちを汲み取り、原因を探究していく姿勢に好感を持ちました。
    芹沢さんが「見られている不安」と「見られていない不安」の2つの不安に「孤独」を結びつけて、「便所飯」を語っている13章が特に良かったです。

    個人主義がすすみ人間関係の希薄化が叫ばれる一方で、情報化社会にいる私たちは、たえまなく他者の目にさらされています。こういった社会の変容を踏まえて「孤独」について考えていくことで、卒論の参考にしていきたいです。

    芹沢さんの『存在論的ひきこもり論

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    2011年11月09日
  • もういちど親子になりたい

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    養親と養子が、児童養護施設の保母と子どもが、親子になろうとして互いに模索する様子が書かれているけれど、その模索が血の繋がった親子には不要だと、誰が言い切れるものでしょう?

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    2009年10月04日
  • 家族という意志 ――よるべなき時代を生きる

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    自分と他者のなかでつくる特殊世界、対幻想。
    よるべなさ。いのちの受けとめ手。

    自己本位主義的志向、そしてアノミー化。

    誰かに「いる」と受け止められてはじめて自分は「ある」ことができる。

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    2015年07月14日
  • 家族という意志 ――よるべなき時代を生きる

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    読み始め、中ごろまで・・・。
    「つまらないエッセイだなぁ」と思う。
    「アノミー」などのキーワードがイマイチわからない。
    東北震災の被災者がこんな本など読まないだろう・・・と思う。
    しかし、読み進むにつれ、おもしろくなってきた。
    つじつまが合わない・・・と思っていた文脈も、みごとに統一されてきた。
    何が言いたかったのかは、読みとおさなければわからない・・・という著書としては、久しぶりの含みのある本です。
    とにかく読破してこそ、味わえる本ですね。

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    2012年05月11日
  • 事件論

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    [ 内容 ]
    なぜ毒物は匿名の悪意を拡散させるのか?
    なぜ自殺幇助の概念は揺らいでいるのか?
    なぜ誘拐事件は恐喝事件に相貌を変えるのか?
    なぜミイラに治療を施しつづけるのか?
    なぜ“連続強姦殺人”は昭和とともに終焉したのか…?
    頻発する「事件」の不可解さに寄り添いながら、死と虚実をめぐる切実な「現在」の物語を読み解く、芹沢事件論のエッセンス。

    [ 目次 ]
    聖賤‐毒物論
    自殺幇助論
    純粋放火論
    虚実‐誘拐論
    遺“体”治療論
    異常通交論―ストーカーをめぐって
    人面獣心論―連続強姦殺人事件
    現場移動・拡散論―バラバラ事件の周辺をめぐって
    自己主題論―女性犯罪の新しいテーマをめぐって

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    2011年05月30日