五味俊晶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2022年刊。真鍋博(1932-2000)の手がけた書籍や雑誌の表紙のすべてを収録、オールカラー、484ページ。まさに圧巻。
もとは油絵の人だった。しかし、20代後半、イラストレーションやブックデザインへと舵を切った。巻頭のエッセイにその経緯が書いてある。
筒井康隆が一文を寄せている。「モダンでシャープで未来的」な絵のため、「SF作家を志す若手の誰もが彼の挿絵を望んでいた」。その願い叶って、初期の筒井作品は、挿絵も表紙も「憧れの」真鍋だった。
新潮社編集部の装幀担当へのインタビューがおもしろい。とくに星新一のブックデザインのこと。星の本のうち、6が真鍋、4が和田誠だった。ふたりがどう違うか、そして棲み分けのことも話している。(そうだった、星作品の集大成『星新一ショートショート1001』3冊セットの装幀は、ふたりのコラボだった!)
あの時代、本や雑誌の表紙といえば、真鍋博か和田誠。いわば双璧。本書とほぼ時を同じくして、版元は違うが、図録の『和田誠展』(ブルーシープ)が発売されている。本書と同じ判型、厚みも同じ。並べると、まるでふたごのようにも見える(二卵性かな)。
(p.s. 希望を言えば、仕事場と仕事中の真鍋博の写真を載せてほしかったな。) -
Posted by ブクログ
先月、クリスティのミス・マープルDVD (BOX 1・2)を全作観てしまい、高校生の時に読んでいた真鍋博さんの装丁のクリスティの文庫本が恋しくなりました。
この本には、早川書房ハヤカワ・ミステリ文庫のアガサ・クリスティー作品の88の装丁画や、シャーロック・ホームズシリーズ、エラリー・クイーンシリーズ、ヴァン・ダイン作品、H・G・ウェルズ作品などの書籍をはじめ、教科書や雑誌、業界誌などのイラストまで974点が収録されています。
中でも書籍のカバーデザインは懐かしさや古書店で見かけて惹かれたデザインなど多数あり、ワクワクが止まりませんでした。(笑)
【第一章 書籍 第一部】より。
「画家を志していた真鍋博は、1960年9月に彌生書房より刊行された『レベルセブン』での成功を契機にブックデザインの世界へと本格的に身を投じていくことになる。本書では、その膨大な仕事を出版社ごとに整理し、紹介していく。ー」と続きます。
「全仕事を一冊に集約することはできない」ともありますが、ページ数467頁、オールカラーで図鑑のような仕様に惚れ惚れします。
巡って、眺めて、ずしりと重い(笑)、愉しい一冊です。