桂木優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もう圧倒的。1982年に南アルプス標高2000m地点にある両俣小屋を襲った台風の中を生き抜いた小屋番と若きワンゲル部大学生を中心とした人々の壮絶なサバイバル記録。
いやー自然って怖い。著者が自分の事を"私"と表現せず、"小屋番"と言っているのが語りに客観性を与え、更に読者にもある意味感情移入をしにくく事象を正確に捉えようとする冷静な者の視点を与える。
極限な状態でのリーダーとしての決断、体力、責任感を学べる。そして小屋番の覚悟を追体験出来る。読んでる最中ずっと小屋番と学生達を応援したくなる。超オススメ。
帯にも引用されている以下の言葉がすべてを物語 -
Posted by ブクログ
昨年、他の本で絶賛されていて興味をもち、
ようやく高幡不動にあるカフェまで行って購入しました。復刻版がでたのですね。納得です。
あんな深いところまで行ったこともないし
これから行くこともないであろう場所の
地形がリアルに思い浮かび
一気に読んでしまった。
ワンゲルに在籍し活動していた時代の
独特な空気感が本当によくでていた。
恐ろしい災害に直面するなかで
それぞれのとる行動が本当に細かく
描かれていて、引き込まれる。
読みながら聡明な判断を下す男子学生には憧れに近い気持ちが湧くし、追い詰められる小屋番さんには寄り添いたいたくなる。
手放したくない本です。
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Posted by ブクログ
手あかにまみれ、雨に打たれ、しわをつくり、見にくくなったこの地図は何を語ってくれるのだろう。
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小屋番役立たずすぎだろ!
2年目とは言え、プロなんだからさぁ…。パニクったら人間こんなもん、ってのがリアルなのかな。でもそうならない為に事前にシステム構築するのがプロなのでは、、、モヤモヤ、、
ま、数多の至らなさをご本人が包み隠さず吐き出す話なんだろけどさ。
愛知学院大めっちゃいいヤツ……!
頑張り屋さんの三重短大も、控えめだけど頼りになる新潟大も、屈強な同志社大も、要領のいい東北薬科大も、九州の社会人パーティーもみんなすっき!!!
パーティーの力って凄いなぁと。思い遣り大事。
結局何事 -
Posted by ブクログ
昭和57年8月、日本列島を襲った台風10号は、南アルプス両俣小屋にも襲いかかった。
両俣小屋には新米管理人と学生山岳部員等41名がいた。
本書はその当事者たちの過ごした嵐の中の全記録。
好天だだた山小屋が台風に飲み込まれ、さらに風雨に翻弄された数日間。経験と準備と、訓練、気力、そして運は、41名全員の命を救った。
本書を語ったのは、当事者である管理人。
その一部始終と、戦いの細かな記録、そして管理人が犯したミス(少なくとも本人がそう認識している判断)。
読者はその記憶とミスを犯した悔恨を自らのこととして感じる。
本書のような本が執筆される唯一の理由は、その災害を知り、自らがその立場に置かれ -
Posted by ブクログ
桂木優『41人の嵐 台風10号と両俣小屋全登山者生還の記録』ヤマケイ文庫。
1984年に自費出版で刊行された『41人の嵐 1982年台風10号の一記録』を底本に文庫あとがき、文庫解説などを加えて再編集。
樋口明雄の『北岳山小屋物語』にも登場した両俣小屋を運営する名物女将、星美智子が桂木優の筆名で描いた巨大台風により被災した山小屋からの脱出と生還を描いたノンフィクションである。
『41人の嵐』の物語は、テレビ番組で再現ドラマ化され、紹介されていたので、おおよその内容は知っていた。
しかし、実際に過酷な体験した当事者の文章は生々しく、当時は如何に危機的状況であったのかがうかがえる。
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Posted by ブクログ
携帯電話もない時代、電気も通らない山小屋で、巨大嵐に遭遇した41人。
大半が、大学生。
濁流が押し寄せ、山小屋が崩壊の危機に。
その山小屋の、経験乏しい女性小屋番の体験記。
まじで怖い。
本気でやばい。
大自然の恐ろしさ。
のだが、最初から全員生還したとお知らせいただいてるんで、何となく安心して読めた。
多分、素人文章なんで、それ故の生々しさ、臨場感はあるが、存外危機感が伝わらない。
話者の視点がところどころ変わって、そこもまあ、我に返ってしまう感じ。
こういうのって毎度思うが、優れたルポライターが聞き取って書いた方が、面白いんだよなあ。
本当にみんな無事だったのは奇跡に近いと思うし、 -
Posted by ブクログ
1982年といえば、ホテルニュージャパンの火災があり、「ロッキー3」や「ET」が公開された年。「笑っていいとも」の放送開始に、CDが発売された年だったりで、
ファミコンが発売される1年前の黎明期だからインドア系のアクティブ派はバンド活動とかしてた時代だけど、先輩は「遊び文化研究会」とゆうサークルで潜伏活動してたから第1世代のオタクがポチポチ認知されてた頃かなw
そんな時代に遊び要素の強いアウトドア系サークルといえばワンゲル部。汗臭そうな山岳部よりも柑橘系デオドラントで、そこそこ富裕層の子女が集う感じがあるのですけどww
これは、作中でてくる愛知学院大学ワンゲル部のイメージなんですけどね。
この