近藤恒夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
10代に語りかけるような文章で、とても読みやすかった。子供にも勧めたいと思った一冊。
著者自身がかつて薬物依存症で、今はダルクの主催者。話が具体的かつ説得力がある。
初めて薬物に手を出すのは、中1~中2頃が多いらしい。それも、せき止めとかガスボンベとか「警察に捕まらない」ものを友達から勧められてという理由が多い。一度やってしまえば、精神がクスリにのっとられる。クスリが切れた時に頭が痛いとか肉体的な症状はない。欲しくてたまらないという強い心の症状が現れる。だからクスリは悪魔だと著者は言う。
「朝起きるとクスリのことしか考えられず、どこで手に入れるか、どこで使うか、そのことで頭がいっぱいにな -
Posted by ブクログ
ダルクの代表が子ども(小学校高学年~)に向けて書いた薬物依存症についての本。詳細な症例や、薬品の分析や説明はあまりないので、大人には物足りないが、子どもには十分。これ以上詳しいと、読解力のない子は読む気を失くすからちょうどよい。こういう本は、とにかく誰でも読めるというのが大事。
この本の読みどころは、やはり著者の実体験の部分。いろいろな本で、依存症の症状は知っていても、依存症になる人がどんな環境に育ち、何が薬物に手を染めるきっかけになったのかを(プライバシーの問題もあり)詳細に知ることはできない。近藤氏の生い立ちを知ると、ちょっとしたことが積み重なっていったのが良く分かる。
教育者の両親、家庭