安達瑶のレビュー一覧

  • 闇猫・冴子 暗黒調書

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    安達瑶『暗黒調書 闇猫・冴子』徳間文庫。

    シリーズ第3弾。きっと、そうなんだろうなと思いながらも、なかなか登場しない主人公・冴子に些かの不安を感じながらも、面白く読み進む。お約束のエロは押さえ気味。

    小学生の女児が謎の言葉を残したまま突然の転校、PTA活動を巡る虐めによる自殺と、殺伐とした事件の続く町にやってきたシングルマザーの美女・麻由美…

    現代の世相を背景に、あり得そうなPTAでの妬みやそねみをテーマに展開するサスペンスが妙にリアルである。個人的には、権力者に媚びる輩が大嫌いだし、胡麻を擦るのが嫌いなので、終盤の展開は胸のすく思いだった。

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    2017年10月15日
  • 悪徳(ブラック)探偵 忖度したいの

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    安達瑶『悪徳探偵 忖度したいの』実業之日本社文庫。

    シリーズ第3弾。秋葉原の路地裏に佇むブラックフィールド探偵社が謎の組織に襲撃され、ヤクザ社長の黒田十三以下、主人公の飯倉良一らは北関東のとある町に夜逃げする。連作短編形式で現代の世相を反映したドタバタ劇が描かれる。

    悪漢刑事シリーズとも、また違うテイストのアウトロー小説。エロスあり、ユーモアあり、サスペンスあり、と盛りだくさん。

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    2017年08月07日
  • 堕ちたエリート 奈落の花

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    安達瑶『堕ちたエリート 奈落の花』講談社文庫。

    文庫書き下ろしのエロス&サスペンス小説。創業者一族の令嬢と婚約間近の若きエリート葛城充彦は偶然遭遇したAV女優の青菜佑衣と恋に落ちるが…

    珍しく正義も悪のどちらかが勝つという構図ではなく、それだけにリアリティを感じるストーリーだった。何処か哀しさと不甲斐なさを感じるエンディング…

    結局は、悪が滅ぶことはなく、悪がはびこり続けるというのが社会の現実であり、正しい道を進むのは最も危険なことなのだ。

    それでも、自分は実直に生きたい。

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    2017年03月19日
  • サマワの悪魔~県警対自衛隊2~

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    県警対自衛隊の第二部。

    真面目で固い刑事の溝口を主人公に、プロローグからハードな描写が連続する。珍しくエロチックな描写は少なく、サイコサスペンスとオカルトをベースに警察と自衛隊が得体の知れない悪に立ち向かうハードアクション小説という趣の作品に仕上がっている。

    防衛省による事情聴取を受けるため、S県から上京し、ホテルに投宿していた溝口の携帯に、かつて愛した女性から助けを求める電話が入る。溝口が駆けつけた現場で発見した男女の猟奇殺人死体、謎の血文字…

    自衛隊による国際貢献、オスプレイ、原発などの世相を反映した快作。かつて、扶桑社ミステリーから出版されたデヴィッド・ウィルツの『発動!N.Y.破

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    2016年10月22日
  • 悪徳(ブラック)探偵 お礼がしたいの

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    シリーズ第2弾。訳あってブラック探偵社でタダ働きする羽目になった飯倉良一を主人公にしたサスペンスとユーモア、エロスに溢れる連作短編集。強面ヤクザの所長の黒田と黒田の愛人・あや子、謎の所員・じゅん子の脇役が演じる役回りが、はっきりしているのが良い。

    『猟奇くん』『癒やしてあげる』『リバース・エッジ・リビジデット』『ブルーシートは危険な香り』『ブラック対ブラック 最後の聖戦』の5編を収録。いずれも現代社会の問題をテーマにしており、リアリティがあって、なかなか面白い。

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    2016年06月12日
  • 強欲 新・悪漢刑事

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    あの悪漢刑事の佐脇が古巣の鳴海署に還ってきた。新シリーズの開幕。

    警察庁でのお務めを終えた佐脇が鳴海署に戻ると署は様変わりしていた。署長は美人の皆川成美警視に代わり、かつての同僚も他へ異動し、まさにイチからのスタート。そんな折、佐脇は鳴海署管内の山間の寒村で起きた連続殺人事件の再捜査を命ぜられる。

    まだアクセル全開ではなく、慣らし運転といった感じで、佐脇の暴れ方が物足りない。やりたい放題を続けてきた悪漢刑事も暴れにくい世の中になったのか。

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    2016年02月14日
  • 悪徳(ブラック)探偵

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    エロティックでユーモラスでスリリングな連作短編探偵小説。世相や流行を背景に描かれたテンポの良いスリリングな5話を収録。癖のある登場人物と探偵社に持ち込まれる数々の奇妙な依頼は、たなか亜希夫の『大川端探偵社』を彷彿とさせる。

    ヤミ金に手を出し、止む無くブラック企業の探偵社の見習いになった飯倉良一が強面の所長と二人の美女と奇妙な依頼やヤバい依頼を解決していくのだが…

    僅かしか描かれない、飯倉良一と入れ替わりで探偵社を辞めていったハードボイルドな探偵が非常に気になる。恐らく、シリーズ化され、この先で謎が明らかになるに違いない。

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    2015年06月06日
  • 闇の狙撃手 悪漢刑事

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    シリーズ第13弾。東京の警視庁に出向した佐脇刑事は眞神市の市長収賄事件の捜査に赴くのだが…

    今回も、はちゃめちゃで悪漢でありながら、一本筋の通った佐脇刑事の活躍が光る。市長収賄事件の捜査に端を発し、佐脇刑事は、さらなる事件がに巻き込まれる。シリーズの中でも一二を争うハードな内容。

    欲を言えば、佐脇刑事には鳴海署に復帰して、暴れて欲しいものだ。

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    2015年04月13日
  • 生贄の羊 悪漢刑事

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    磯部ひかるちゃん、久々の登場!助演女優賞モノの活躍でしたね。高田や総長があっけなく死んでいくのはちょっと物足りないけど面白かったです

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    2014年04月23日
  • 闇猫・冴子

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    新シリーズ。高級デート嬢・冴子が検察とヤクザのゴタゴタに巻き込まれるエロティック・サスペンス。

    ツキに見放されたかのように冴子に次々と降りかかるトラブル、逃亡、潜伏、闘争…目まぐるしい展開の後の結末は…

    著者のサービスなのか、作中にあのワルデカもチラリと。

    新シリーズのためなのか、『悪漢刑事』『裏探偵』のようなパターンが決まっておらず、ストーリーがふらつくのが残念。

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    2014年03月08日
  • 盗撮~裏探偵・涼次外伝~

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    裏探偵・涼次シリーズの短編集(外伝)

    短編作品集のために "主人公最大のピンチ!!" みたいなスリリングな山場はありませんが、壊し屋・裏稼業の涼次の活躍ぶりは健在です

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    2014年03月05日
  • 盗撮~裏探偵・涼次外伝~

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    『裏探偵・涼次シリーズ』の外伝。男女の仲を切り裂く壊し屋の涼次の活躍が、6作の短編に描かれている。

    『裏探偵・涼次シリーズ』の既刊5作では全て長編作品であり、今回のような短編というのも、なかなか面白い趣向だと思う。

    いずれの短編からも女性の怖さが伝わって来るのだが、こうした手強い女性たちを相手に涼次が、依頼された任務をどうかなすのかが見所である。

    エロスとサスペンスの読みやすい作品。たまには息抜きに。

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    2014年01月15日
  • 闇の流儀 悪漢刑事

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    悪漢刑事シリーズの第九弾。今回もアウトロー刑事、佐脇がハチャメチャに暴れ、事件を解決する。ここまでシリーズが長く続くのは、佐脇がアウトローでありながらも、筋の通った、男として魅力があるからなのだろう。我々のような一般人は、一線を踏み越えて暴れたい時もある。しかし、それが出来ないから、佐脇に自分を重ね合わせてみるのかも知れない。

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    2012年09月03日
  • 悪漢刑事

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    何だかんだ言いつつ、このシリーズはついつい読んでしまうw 大分シリーズを重ねてきてネタも尽きてきてるんじゃないのか感は否めないにしてもw でもやっぱり第1作目が一番好きなのは、当然と言えば当然♪
    このシリーズは、ちゃんと主人公が悪徳刑事であり、それでいて根っこの部分、芯のところだけは確固とした正義(アクマでも“自分なりの”ですがw)を持っているというのが良い。世に悪徳刑事を主人公にした映画や小説、ドラマやVシネマはけっこう存在していて、何げにけっこうそれらを読んだり観たりしてるんですが、大体はどれもこれも中途半端なワルだったり、全然ワルでもなんでもなかったりすることが圧倒的に多く、個人的には「

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    2012年05月20日
  • 悪漢刑事

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    エロミステリ。官能小説かと思いきや、最後はミステリとして面白く読んでしまう。
    主人公、佐脇の悪徳っぷりがなんとなくルパン三世を想像させてしまう。悪いようで、実は一番の正義感。続きが気になる一冊。

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    2011年09月17日
  • Twitter小説集 140字の物語

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    短い文章だからこそ、
    作家の人間性が
    ここぞとばかりに
    浮き彫りになってて
    びっくり。
    予想以上に面白かったー

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    2011年06月13日
  • 極道酒場

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    安達瑶『極道酒場』ハルキ文庫。

    『悪漢刑事』もすっかり大人しくなり、『悪徳探偵』『降格警視』『内閣裏官房』もイマイチで、久しく安達瑶の作品から遠ざかっていたが、興味深いタイトルに惹かれて購入。

    安倍夜郎の『深夜食堂』、或いは福澤徹三の『侠飯』のような香りもするが……

    流行りの人情グルメ小説かと思えば、そうでもない。いつの間にやらドタバタ劇となり、呆気なく幕を閉じる。また、しばらくは安達瑶の作品を読むことはないだろうな。


    東京の下町で常連客を相手に細々と商売を続ける居酒屋『めしとさけ』。店主は元組長の強面だが、採算度外視の激安、絶品料理が味わえる。

    常連客は噺家に小説家志望のユーチュ

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    2025年04月16日
  • 冒涜 内閣裏官房

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    今となってはB級政治風刺小説家が板についてきた作家さんによるシリーズ第5弾。
    B級なんだけど抑えるとこは抑えててドタバタ劇の中に上手く落とし込んでいるように感じた。
    大衆政治のとっかかりを掴むには気楽に読めて良いかもしれない。

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    2024年06月26日
  • 悪漢記者

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    バブルみたいな匂いのする本。
    モテ男を辞任する、ハードボイルド系のおじさん?(年齢は不明)記者が、やくざ、国家権力を相手にする話。
    細かいところが、銭形みたいな警察官が出てきたり、巨乳の風俗嬢が出てきたりと。
    そんな女も男もおらんしと、女性的にはツッコミたくなる。
    あと、大企業の娘が、風俗嬢と友達になることもまずないから。。。

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    2024年05月22日
  • 悪漢刑事、再び

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    じいちゃんに貰った本。
    なぜ、俺にエロス➕サスペンス長編をくれたのか、全く意図がわからない。なぜ、なんだ?
    官能小説を初めて読んだがなかなかエロい!
    この類の小説は結構好きかもしれない

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    2024年02月23日