白目黒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ美大生たちの自身の作品に対する作風や姿勢と言うか、解釈やら考え方やら感じ方が実に多種多様。
しかも作品が写真や日本画、立体物など多岐に渡っていながら、前述の通り、その多様さを見事に表現している。
タイトルに『怪談』とあるとおり、これはオカルトの話ではあるのだが、そう言った美術視点から見ても非常に奥が深く、これは経験者でないと描けない作品ではと感じていたところ、後書きを見て納得。
美大出身者でしたか。
うん、そうでないと、あの細やかな美術の話は描けないと思う。
美術好きも楽しめるお話ですぞ。
自身が描いた人物画に異変が現れると、その人自身に怪異が迫っている。
そんな特殊能力を持った美大生の月浪 -
Posted by ブクログ
ネタバレ両親は論外として、亡くなった祖母以外はお見合い相手も、何なら親友すらも疑わしいという主人公にしてみれば四面楚歌な状態で苦しい展開だった。
その割にはあっけらかんというか、ヤケクソなときもあるというか、それでも他人に寄り添える子でもあるという……とにかく不思議な魅力を持った子だった。
そりゃ好かれるね、例え相手が自分を喰らおうとするあやかし相手でも。
お見合い相手の方は、化け猫との縁が分かると途端に安心感は増したが、一方で親友の件が……
しかも八咫烏の件はあいつが黒幕なのねという展開だし。
終わってみると、本当に心許せる味方の少ない主人公よ。
知らず見守ってくれていた存在はいたのだが。
何だか