湊正和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020.03.18
人生の終わり頃、自分と関わってきた人と
夢か幻か再会する
生前の主人公 山蔭についての評を聞いて回るのだが
知らないままでいられたこと
知らずにいた方が良いこと
後悔や蔑ばかりで人生を終えようとも
人から買った恨みつらみはあまりにも多く
やるせない気持ちになる
タイトル「ありえた人生」だが、山蔭は生きている限り、そういう人格なのだという思いになる。
その上、再会した人と別れても振り返るような描写がなく(あえて描かなかったのか)どこまでいっても自分しか見えていない残念な人間
という印象しか抱けない
物寂しい物語。若者はいいが、年老いた人は読むべきではないなぁ…