石井徹也のレビュー一覧
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志ん生親子を聴くようになって初めてではないだろうか。馬生に関する文献を読んだのは。志ん生とも違う志ん朝とも違う、独特の雰囲気は馬生ならではのもの。というものの未だ映像では見たことが無く、「耳で聞くだけじゃなく実際目の前で聴くのが良いんだよ」と誰かがいうと是非とも見てみたいが未だお目にかかれない。私生活の師匠はというと、もう落語の語り口の通り穏やかで、物静かで弟子ですら怒鳴られたことがないという。お酒さえあればよかったみたい。落語以外にも舞踊、絵、俳句、川柳など全てプロなみの才能を発揮して、プログラムの挿絵や手ぬぐいの図柄などでしばしば見かける。談志曰く「一体何になりたいんだ?」とはこういう多才
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足しげく寄席に通うでもなし、上方と東京の落語家すべてをフォローしようとやっきになって精進するでもなし、たとえば父が高校生の頃の1970年代前後にあったという、桂米朝落語研究会という名の月例一門落語会などに熱心に参加するでもなし、どうせ私は所詮はアルバイト落語愛好家、中途半端で半可通で生意気で意固地な未熟者です。
落語に関しても年季の入れようが違う父に、馬生を知らないといったら呆れられました。
父親が故・5代目古今亭志ん生で、弟が亡くなった3代目古今亭志ん朝、それに娘が池波志乃。残念ながら、弟の志ん朝より19年も早く54歳で亡くなっています。まだ聞き始めたばかりで私にとって未知の人ですが、『 -
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ネタバレ十代目金原亭馬生、好きです。面白いです。
可笑しみのある声。温かみのある語り口。
客を威すでもなく、フラットに笑わせてくれます。
志ん朝さんより好きかもしれません。
そんな馬生のことを知りたい!と思ってましたが、
志ん生、志ん朝に比べて、如何せん、
馬生に関する文献に触れる機会が少なくて、
そんな折に出会ったこの本でした。
馬生のお人柄、芸風、ルーツ、家族・友人関係などを
伺うことができる一冊です。
あの夜。高座で馬生を語った談志。
それを客席で聞いてた人たち。
双方が当時を振り返る構成は面白いし、
家族・友人の思い出話、「おりんさん」と併せると、
多面的に馬生を伺い知ることが出来た気が