田島卓のレビュー一覧

  • 予言者の研究

    Posted by ブクログ

    もともと1950年代に出版された本らしく、その後の聖書学の荒波に揉まれていない時代の神学はなんだか新鮮に感じられた。基本的には預言者の書を彼らの自著と受け止め、考察を加えているのであるが、そのメッセージを遠く離れた時代の日本に生きる自分へつながるものとして真摯に受け止める姿勢、その信仰の真剣さには、読んでいるこちらも居住まいを正してしまう。
    この本を読んで分かったのは、やはり私自身は著者のように信仰から自らの生き方を正そうという観点には興味がないということだった。だから、我々も予言者を手本にこのようにしていかねばならないのではないか、と語りかけてくる著者の言葉には面食らいもするし、後ろめたくも

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    2023年08月15日