下隆全のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自身の幸せを求めるあまりに躍起になって求める現代人に対して、警笛を鳴らすような内容となっていた。
幸せとは何か?という根本的な懐疑や、人間という生き物を生物的かつ精神学的現地から理解しにいこうとする姿勢が、世間一般では「スピリチュアル」として一部から爪弾きされそうなカテゴリーであるにも関わらず、なんとも論理的で繊細な印象を受けた。
幸福とは目指せば目指すほど手にする機会が少なくなるというパラドックス的な角度から物事をみる筆者の考え方は、一方的な視点を超えた多方面的、いわば無の境地であった。それゆえに、名だたる哲学者やブッダの言葉が引用されていたので、筆者の深い考えしかりそれを彷彿させた師事の言葉も読むことができて内容の詰まった一冊であった。
今現在、自分の信念に従って成功を夢に見る人は、ぜひこの本を読んで一度立ち返ってほしいと思う。 -
Posted by ブクログ
まず、本書はネガティブ思考礼讃を掲げているものではない
原題のANTIDOTE(解毒剤)が示すように、行き過ぎたポジティブ思考信仰に警鐘を鳴らし、真の幸福に向かう道を「ネガティブ」を排除せず探索する試みがなされたものだ。
ありもしない「確かな」未来を手に入れるためにイマココの不確実性に蓋をするのではなく、不確実性と向き合う。
一度立てた目標を盲信しその達成に躍起になって人生を浪費するのではなく、ここでもイマココをみつめ判断していく。経験主義が息づいた考え方は、たしかに現実と向き合う勇気をもたらし、結果として私達を幸福へと導いてくれそうだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者は、ネガティブな思考を持つことで以下のような利点があると主張しています。
問題解決能力の向上:ネガティブな思考を持つことで、問題や障害をより深く考え、その原因を理解することができます。
リスク管理の強化:ネガティブな思考を持つことで、リスクをより正確に評価し、失敗を未然に防ぐことができます。
優れた判断力:ネガティブな思考を持つことで、情報をより正確に評価し、より正確な判断を下すことができます。
クリエイティビティの促進:ネガティブな思考を持つことで、常に改善する方法を模索することができ、創造的な解決策を生み出すことができます。
メンタルタフネスの向上:ネガティブな思考を持つことで、苦難や失敗に対処する力を強化することができます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ情熱とは、自ら作り出すものであって、見つけるものではない。しっかり取り組めば、どんなものにも情熱は生まれる。
FBIが考え出した革新的な銀行強盗の対処法=銀行強盗に対して笑顔で対応する。強盗は恐怖を感じるはず。人間関係を構築されそうになると感じる。
自分の力量を過大に評価する自信過剰な人ほど生き残れる。
根本的な帰属の誤り=性格の重点を置きすぎて、環境に注意を払わない。自分の比較をするのに、都合の悪い相手(自分よりできる人の集団)で比べてしまう傾向がある。
人は恩恵を受けるよりも恩恵を施すことで相手を好きになる。ベンフランクリン効果。認知的不協和を嫌うから。
2分ルール=2分以内でできると思うことは直ちに実行する。2分なら仕事を忘れない。
やる気は行動の後についてくる。
抵抗心はよい道しるべ=抵抗が芽生えるということは重要なこと、と認識している証拠。
やることリストとやらないことリストをつくる。やることリストは、マスターリストとデイリーリストにわける。デイリーだけ済めばいいようにする。
記録を取る=記録を活用しようとする=食事の記録は健康的になろうとする自分をつくる。
計画の誤謬=計画は必ず伸びる。計画は立てない。動きながら進路を調整すること。
編み物のような仕事を常に持ち歩く=少しの時間でもできて必ず進展があるもの。
優先順位や格付け制度は幻想にたきつけられた考え。仕事の全体量を減らすことを考えたほうがいい。
名前は覚え育位。
毎日1ドルずつ貯金する。
苦労したことが成功の要因であると結び付けているだけ。
自制心を働かせるのは、エネルギーが必要。
習慣ずけのために3週間かかる、というのは神話。習慣は必要性に対する反応だから、必要性がなければ続かない。
37%ルール。選びうる選択肢のうち、最初の37%は無視して、その後それよりいい一つを選ぶ。
凡庸であることのメリット。平均人間になろうとしてもなれない。完璧であろうとしないほうが幸せになれる。
最終結果はいかなる場面でもコントロールできない。
急激な変化を求める態度は、結局は成功しない。 -
Posted by ブクログ
ネガティブな思考を推奨するというより、極端なポジティブ思考に警鐘を鳴らす本。ポジティブな自己啓発本や、その考え方を完全否定するわけでもない。ちょっと本のタイトルがズレている気がする。
自己啓発書を読んだ直後は、興奮状態になって、一時的にやる気が出る。似たような自己啓発本を続けて読んだり、関連するセミナーを受けてみたり。ところが、現実とのギャップを知り、精神を病むことになる。内省的な方であれば、早々にギャップに気づき、苦しむもの。
結論としては、「ポジティブ思考は程々に。自己啓発本に踊らされてはダメ。批判的な目を持って。ネガティブケイパビリティを受け入れられる、ニュートラルな心の状態がちょうどいいよ。」という感じだった。そして、この適度な心のバランスへと導く「ストア哲学」の考え方も興味深い。
私個人はネガティブ思考である。何かに挑戦しても、他人ほど結果は出せない。まあ、それでも良いんだ。周囲と比べて、自分を無理やり明るい人間に変えようと、無理に努力する必要は無い。ひねくれて感じが悪い人にはなりたくないけれど、不完全で不安定な自分を受け入れ、穏やかな笑顔でいたい。