美原さつきのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
面白かった!
もっとも優しい類人猿、ボノボの研究のため、コンゴの奥地にやってきた研究者たち。
しかし、そこには恐ろしい生物が住んでいて……。
と聞けば、普通のパニックサスペンスと感じるかもしれない。しかし、本作はこのミス大賞受賞作。
それだけでは終わらない面白さがあった。
ボノボに似た大型の猿、イックンジュッキの正体は?
イックンジュッキが人間を襲う理由とは?
イックンジュッキに襲われた時に、助かる方法はあるのか?
さりげなく読み飛ばしたところに伏線がはってあり、真相を知ってもなお、続きを読みたくなる。
何も考えず、パニックサスペンスとして物語を楽しむのも良し。
自らの持つ多少の哺乳類の知識を -
Posted by ブクログ
ネタバレまるで映画を見ているような、ワクワク感がずっと続いたお話だった
霊長類学にはまったく詳しくなかったが、研究の地方フィールドワークを少しでも感じる事が出来たし、まだまだ世界には未確認の生物がいるかもしれない、という可能性を感じた
冒険小説のような感じもあり、学術書とまでは行かないが専門的な所もあり。しかし結構バトルも激しく、グロ体制ない場合は注意
そして、主人公の大学院生季華の性格が、かなりぶっ飛んでてサル愛というか、霊長類への探究心は凄まじく、まったく共感できないが、そこが良い
研究者とはあそこまで突き抜けていないと、出来ないんだろうな
ただ、解説を読むに主人公の性格に修正が入ったようで、タダ -
Posted by ブクログ
ネタバレ霊長類について研究している大学院生の父堂季華。アメリカの企業から依頼を受けた指導教官の黒澤らとともにコンゴにボノボの生態調査に参加する。現地の調査地点に向かう一行の前に親を亡くしたという少年が現れる。拠点の村に少年は保護され調査が始まるが、何かに殺された多くの肉食獣の死体が発見される。その夜、何者かに村が襲われ…。
このミス文庫グランプリ受賞作だが、ミステリー要素はなし。パニック映画的な感じ。イックンジュッキという新種の霊長類に襲われて、生命の危機を感じる中でサルを愛する季華が見たものとは。
季華の性格がだいぶ個性的。正直自分勝手で自分を高く見積り過ぎてて、うーん…。序盤はそれが特に顕著なので -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったが、期待してたのと違った。
主人公を始めとする研究者達の旺盛な探究心が、読者の私にも伝わってきてワクワクしながら読めた。
ただ、題名に禁断領域とあったので、SFホラーを予期していた。
未知の生命に脅かされる手に汗握る展開を期待していた。
実際にはそういう側面はあったが、主人公達は銃を持った屈強なコンゴ人達に守られていたため、私はそこまで恐怖を感じなかった。
また、B級お約束の間抜けな事をして死ぬ人物も出てきたり、展開も全体的に安っぽく感じた。
ただ、人と獣の違いは何か?
などのある種哲学的な問いはとても面白かった。
主人公のキカが自分の欲求にとても素直で、獣っぽい側面が強いのも -
Posted by ブクログ
生物研究のためにジャングルの奥地へ… そこで出会った「猿でも人でもない人」の恐怖とは #禁断領域
■きっと読みたくなるレビュー
生物学者と開発業者が奥深いジャングルで生態調査に向かう。その工程で新種の猿に襲われるという、構成としては比較的シンプルなストーリーです。
しかしながら霊長類の生物学的情報がてんこ盛りで、しかも物語の後半ではサスペンスもてんこ盛り。クーラーが効いた部屋で、こんなにもハラハラドキドキできる密林サスペンスを読めるなんて幸せです。
中盤から徐々に未知の生き物の出してくるなんざ、読ませるのが上手で、ぐいぐい引き込まれちゃいます。さらに後半に至っては、アクションが激熱です