梅津かおりのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル、表紙からは想像もつかないようなお話。
タイトルは、ケヴィンの問いに対する答えなのかな。真意はどうであれ、今まで共に生きて助けてくれたローズ。私にとってはあまりにもローズが怖い存在となったので、思い通りに生きてくれたファーンへの嫌味かと思ったが。
一人称視点で紡がれる物語は何が真実か分からないから、どんどん真相が暴かれてページをめくる手が本当に止まらなかった。
最後、ローズの日記の章で人間の悪意はなんてこんなに残酷で恐ろしいものなんだと鳥肌が立った。ちょとは罪悪感とか反省とかあるだろー!
でも結末は明るくて、自分の周りには、助けてくれる人達が沢山いるということをファーン自身が気づけてとても良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ4.8?厳しめだと。めちゃくちゃ面白かった。これは良い。
同じ日を繰り返すのではなく、過去を遡っていくのが面白い。何かしたら影響があるのかわからない。途中、アンディの助言で傷を作ってみるが、日付が変わっても傷は無いので影響が無いことがわかる。しかし、この現象が終わったら?と考えると迂闊なことは出来ない。試しに死んでみることもしない。それよりも、なぜ息子は人を殺したのか、の謎を追っていく。
最初は、あの男は誰か?息子は何故殺したのか?と推理していくうちに、夫についてわかっていくのが面白かった。最初のうちはなんとなく浮気でもしてるのかと思ったが、お前なんかい、という気持ちになって面白かった。
別視点のライアンも、ケリーだと名乗るまで完全に別人で、潜入しているうちに兄貴(ケリー)に会っちゃうのかなーと思ったら、お前がケリーなんかいとなって面白かった。
これ、映像化する時大変そう。文章だと時代設定の違いに気付きにくい。
トッドとの関係に見直していくうちに、夫のケリーについて知っていく。ここら辺の母親としての感情は面白かった。残念なのは、その記憶はその後持ち越せなかったこと。さらりと、トッドが物理が好きという会話をまたやって欲しかったな。記憶が無くても、あのやり直しは意味があったと思いたい。
赤ん坊の正体も、クリオだったとは。赤ん坊を助けたらなんとかなるのかな、と思っていたがクリオだったか。面白いな。
そして、次のターゲット?主人公?がポーリーンとなるのも面白い。コナーは結局ワルっぽく描かれていたが、時間が戻っていったら全然出てこなかったしな。映像化したら、ここら辺もっと膨らませそう。
作品の構成的に、過去に戻っていくうちに事実がわかっていくので、その前に読んだ部分でのキャラの反応や行動について、そうだったの!?という驚きがたくさんあるのが面白かった。
アンディとのやりとりも良かった。こういうのすごい好き。タイムトラベラーになったら通じる秘密の合言葉。題名も出てきたのが良かった。
しかし、物語としては、夫や父親についてなんも知らんかったんだな、ジェン、という気持ち。そんなもんだけど、ジェンがどれだけ自分が見落としてきたことがあるのかと考えるのに共感してしまう。気付かないものは気付かない。そんなもん。
面白かった。どんどんわかっていくので夢中になって読んだ。映像化して欲しい。 -
購入済み
面白かった!
ミステリーは好きではありません。通常は、購入もしませんが、書評で面白そうと思い購入。
タイムリープで過去に遡って行きます。タイムリープの都度、事態の深層が徐々に解読されて行きます。それに応じて、主人公の考え方が徐々に深まって行きます。単なるミステリーではなく、間にパートナーの話を追加し、中年女性の半生記ともなっています。
ミステリーものは一読すると、再読できないものが殆どですが、これは再読できるものです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジリアン・マカリスターの本邦初訳。ジャンル的にはSFミステリ。
ハロウィンの夜、息子トッドが眼の前で見知らぬ男を刺殺してしまう。ショックを受けるジェンだったが、眠ると前日になっていた。この日以降、眠ると過去に戻るタイムリープに巻き込まれたジェンは戸惑いつつも、息子が刺した理由がわかれば元に戻れると信じて原因を探し始める。
タイムリープミステリでありつつも、根っこは家族小説。息子が人を殺す原因を探す中で、親として育て方を間違えてしまったのか悩むジェン。親としての葛藤が組み込まれるだけで、単純な謎解きで終わらず家族小説としての側面が強くなり良いのだが、本作はそこだけには止まらずもう一捻りしてある。ジェンの視点の合間合間に入る、もう一人の話が一体なんなのか。判明した時の意外な展開が非常に良かった。
思った以上に遡るので、結構珍しいと思う。
細かなところもこぼさず、ラストに向けて回収してくれる。良質な作品だった。 -
Posted by ブクログ
とても大事な存在で愛しているけれど、憎らしい時もある。それが姉妹なのだろう。周りは無意識のうちに比較するし、自分達もお互いを比べながら成長する。容姿や能力だけでなく、どちらの方が親に愛されているか。
この小説はローズとファーン、それぞれの視点から違う事実が描かれる。片方が歪んだ記憶であっても、幼い子供にとって例えば母親が「悪いママ」だったということは、ある意味では真実なのだろう。親が平等に子供達を愛しているつもりでも、全く性格の違う子供からの見え方や感じ方は異なって当然だ。成長するにつれ、自分にとって都合のいい記憶や、こうあってほしかったという願望に取って代わることも、きっとある。
色々な問題を抱えるファーンが、自分を助けてくれる人の存在に気付き、愛してくれる人と出会い、やがてその事実を信じられるようになる。その描き方がとても良く、じんわりと心が温かくなった。 -
Posted by ブクログ
我が子が人を殺すのを目撃した後、母親には思いもよらない現象が起きる‥!
過去へとさかのぼる、タイムリープもの。
息子の殺人を止められるか?
弁護士のジェンは、43歳。
愛する夫のケリーと、18歳の一人息子トッドと幸せに暮らしていました。
ところが、10月30日の夜、突然トッドが他人を刺すのを目にする。
混乱して寝付いた翌朝、ケリーとトッドは何事もなかったように家にいる。
日付は10月28日。
トッドが罪を犯す事件が起きないようにはどうしたらいいのか、必死で考えるジェン。
新たに知ったり、気づくこともあるのでした。
でもなぜか、眠って目覚めると、時はもっとさかのぼっている‥
何がいけなかったのか、自分の育て方が悪かったのではないかと、自分を責めながら悩む気持ちが、切ない。引き込まれます。
自分が悪いというより‥?
他の事情があることに気づき始めます。さて?
たった一人で考え行動しなければならないジェン。
その辛さが沁みます。
知った事実は大変でも、‥努力の甲斐はあったね☆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ殺人を犯し逮捕された息子の母親ジェンが、過去にタイムトラベルして息子が殺人を犯さないよう奮闘していく家族小説。
子どもへの愛情が足りなかったのではなかったか、きちんと向き合っていたか、淋しい思いをさせてたのではないか等々、子どもが罪を犯した原因は自分の育て方ではなかったかと、苦しむジェン。私も同じ思春期の子の親として、息子トッドの言葉で胸に刺さる言葉もあった。「僕の好きなことに興味なんてないだろ」。
ジェンがどんどんタイムトラベルしていくうちに、そもそもの原因は息子ではなく夫にあることが分かってくる。そこからはミステリ要素が強く、早く先を読みたくてぐんぐん引き込まれていった。夫の秘密、裏切り???
でも、全ては家族への愛。
お互いを思うがための事件だったのだ。
最後、綺麗にストーリーがまとまりあっぱれな結末。
やっぱり嘘をついては生きてゆけない。