入戸野宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
入戸野先生の研究室に入ってた(私が直属していていたのは別の教授だったが、同じ研究室の別の分野で入戸野先生が教えてた)ので、「やっぱ実験心理学って面白いよなーーーー」って思って読んだ。あと、本全体から読み取れる、中立的な立ち位置になろうとする感じがすごく入戸野先生らしいな、と思って懐かしみながら読みました。
全体を通して、やっぱおもろいな。心理と言語ってやっぱ密接に関係しているのだろうな。在学時、それこそ「美しさ」について研究しようとして、院進学をしない想定だった私では、たぶん中途半端な実験になるかもなぁ…と思い、1回の実験で明確に数字が出やすい「大きさ」にフォーカスをあてて実験したのよな。
結局今も、心理学はずっと好きで、卒業後もちょくちょく学術本を読んだりなんかしているが、改めて、心理学専攻してよかったなぁと思ったかも。研究者には足元にも及ばない(というか、同じ土俵ですらない)とは思いつつ、この先もわりと長く、ずっと興味を持ち続けられる学問に出会え、わたしゃ運がいいなーーー、と思ってます。 -
Posted by ブクログ
「かわいい」の正体を、実験心理学や、複数の先行研究から解き明かしていき、後半ではその作用を羅列した上で現代社会に「かわいい」がどのような役目を果たせるかを提言している。
こんなに多義的で、ゆるふわな言葉を、丁寧に解き明かしてる研究室、研究者が存在してたとは…!「かわいい」は、企業社会ではただただマーケティングで消費されるだけのキーワードになりかねいので、そこを立ち止まって、言葉の背景を知ることができたのは良かった。科学的にかわいい、を知ることができれば再現性が高まるわけで、光があたらなくても潜在的に、優れてる製品を、人が自発的に感じる感情に乗せて世に送り出す機会も増えるかもしれない。
一貫してかかれてたフレーズとして、「かわいい」は対象を表す属性の説明ではなく、見る側である自分の中に発生する変化であるというのは、なるほど思った。
また、「かわいい」は若いひとのものだけではなくなってくる。高齢化が進む日本で高齢者にとっての「かわいい」を再定義する必要性もあるなと、この本でその課題を認知するきっかけになった。なるほどなぁ。
また、章と章の合間にあるコラムも、さりげなく差し込まれてるけど、心理学の本質的なことを書いてて面白い。社会学領域のわたしは、なかなか心理学のアプローチに不慣れなところがあるので、こういうのは結構好き。