ハリー・スタック・サリヴァンのレビュー一覧
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タイトルに興味を持って手に取ってみた。
1920年代〜1930年代に活躍したアメリカの精神医学者の講義ノート。
1冊を通して個性について論ずる本ではなく、いくつかの講義や考察が収録されている。
精神医学の道に進む学生たちに向けた講義ということで、以下の点が印象に残った。
〇「個性が幻想である」と考えることで、実際の対人関係に手を入れることをずっと簡単にしてくれる
そもそも、ヒトを人間たらしめているのは、生まれつきの個性でなく、積み重なった文化である。文化に満たされることによってヒトが人間になり、社会化されるのである。
精神医学おいては「昇華」という言葉が使われる。「ある人物がある動機 -
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中井久夫を通して間接的にしか知らなかったサリヴァン自身の著作を初めて読んだ。なのに中井久夫訳ではなく阿部大樹さんの訳でなのだが。中井の訳本や原著はいずれ手に取りたい。
本書は阿部さんによる日本オリジナルの論集。サリヴァンが臨床から離れて以降の論文が収録されている。戦争や従軍する人々の士気、国民の戦意について触れられているのが時代を感じさせ、そこには正直あんまり気持ちがのれないのだが、最後の方にまとめられているので、サリヴァンの基本的な考え方を踏まえながら読むと、そういう論考を書かざるを得なかった事情や、その原稿の裏側で実際にサリヴァンが見据えていた未来も見えてくる気がする。「すなわち精神科 -
Posted by ブクログ
アメリカで1940年代末まで活躍した精神科医、ハリー・スタック・サリヴァンの講演や論考をまとめたもの。
サリヴァンは、臨床の方面では統合失調症患者の寛解率7割という数字を残しました。他方、社会的分野や政治的分野では、まず徴兵検査の整備があげられます。精神面の検査を通った者でも、軍に従事していると必ず精神に失調をきたす者がいることをマクロにもミクロにもとらえていますし、かたや徴兵検査で合格しなかった者に対しても、そういった人たちへの大衆の偏見を正すためにどうするかを考えました。次に、現在の精神科医療の診断・統計マニュアルとして用いられるDSM(たびたび更新されて、現在はDSM-5にバージョンが