偉大な本。
こういう形で日本におけるHIPHOP文化の歴史・見取り図を示してくれるのはありがたい。
なるべく同じアーティストで被らないように網羅的に作品紹介がされているが、グループとソロは別扱いとなっているためバランスのいい粒度になっている。
それぞれのアーティストの関係性や立ち位置が浮かび上がるように丁寧に周辺情報が整理されているため、読み返すたびに情報同士が繋がっていき、日本のHIPHOP文化の状況が概観できるようになっている。
優れた著者による優れた批評で優れた作品・アーティストを紹介した最高のブックガイドといえる。