坂上香のレビュー一覧

  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    語ることで自分の感情を認識することを感識。それを理解出来ないことを感盲。自分の子供の頃から今までTCの様に他人と語り合って自分の感情を知るということをどれだけしただろうか?
    親からの虐待、友人からのいじめ等が被害者の感情を押し潰し、あろうことかその辛い経験を自己防衛から自分の経験から抹消するも、その負の経験が連鎖し、被害者が加害者になり、また、今の刑罰制度が懲罰の下にある意味、加害者への加害行為をしてしまう実態があること。
    被害者の立場から加害者に懲罰を求める感情は、自然な感情であろうと思うが、加害者が加害行為をした背景に踏み込み、思いを至らすと別の処罰の文化があり得るべきとの本書の主張も理解

    0
    2022年08月21日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    7/22
    今日読み始めたばかり。プロローグ終わって一章駆け出しのところ。まずはじめの問い「傍観者とは?」
    私は「この人に対しては私は傍観者」「でもこの人はnot傍観者」のように人によって使い分けていると思った。例えば電車の中で見るマナーの悪い人、傘の持ち方が悪い人、そんな人にいちいち立ち止まって声かけて注意して……なんてやってられない。別に一瞬すれ違った人が自分に危害を加えなければどんな行動をしても関係ない、そう思う。これは完全に傍観者
    次に私の家族が、友達が同じことをやっていたら私は絶対に注意すると思う。
    こうやって自分の身の回りにいない人に対して傍観者が増えた結果が「沈黙」なのだとも思う。

    0
    2022年07月29日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    表題作の映画が公開されたらしいことは何となく知っていた。今年になって本書が刊行されて、ああ『ライファーズ』の坂上さんか、と気づき読んでみることに。(『ライファーズ』を読んだのは4、5年前かなあ、と思いながら本棚を検索したら…もう10年近くも前だった!びっくり。最近、時間の感覚が実際より短いことが多くて…分母となる時間が伸びたせいかなとやや自虐的に思い返しつつ。汗)

    昨日、刑法が115年前に制定されて以来、初めての改正案が成立したらしい(正確には、成立の見通し、だったか)。懲罰ではなく更生を軸にするという。私個人としては、ようやく、という思い。SNSなどでは、何かと自己責任、犯罪には厳罰化の声

    0
    2022年06月11日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    学生と作者、ゲスト(元受刑者や犯罪被害に遭った当事者)の対話記録。
    皆で輪になって、経験や疑問を素直に話し合うもの。
    自分とは違う境遇だった方と対話をしても、素直に、柔軟に受け取り対話ができる学生さんたちも素晴らしかったです。

    悪さをする人は、根っから悪い人なのか?
    今までの人生の背景にはどんなことがあるのか?

    日々、気分が落ちてしまうような事件の報道が続いていますが、与えられた情報をそのまま受け取り、「この事件最悪だね」で終わるのではなく、その背景には何があったのだろうと考えられるようになった作品でした。

    犯罪被害に遭われた方との対談も新鮮でした。
    (被害者の言葉を聞ける機会はなかなか

    0
    2026年04月14日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    プリズンサークル
    「島根あさひ社会復帰促進センター」は官民協働で設立された男性受刑者のための刑務所。
    ここの特徴は受刑者同士が自らの犯罪に至った経緯や感じていたことなどを語り合い、自分自身が犯罪を犯した理由を知り、そこからの更生をはかるTC(セラピューティック・コミュニティ=回復共同体)を実践する。そしてTCの手法に長じたメンバーが支援者として参加する。
    筆者はこれまで国内外でドキュメンタリーを撮り続けてきた。今回も米国の刑務所での取り組みを知り、同じ手法を取り入れた刑務所ができたことを知り、そのドキュメンタリー映画を撮ることにした。
    本書はそのドキュメンタリー映画の内容に加えて、撮影に至つた

    0
    2026年02月13日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久しぶりのあいだシリーズ。『プリズン・サークル』、私も見てみたいなぁ。この本も10代の若者4人と話し合う感じ。プリズン・サークルに出た元受刑者2人と西鉄バスジャック事件の被害者がそれぞれゲストとして来てくれる。ほんとこういうのに参加する10代って素晴らしいよな。どうやって見つけてくるんだ。よく自分の言葉で話せるなぁ。やっぱここに学力の差というか、本人達も言ってるけど恵まれた環境で育っているということなんだろうなぁ。前の国語力の話を思い出す。ちゃんと言葉で話せること。暴力が当たり前にならないこと。TC(回復共同体)を刑務所でするところがあるのも初めて知ったし、サンクチュアリ、感情の筋肉を鍛えるこ

    0
    2025年10月20日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    刑務所の外にTCはないのだろうか?あるのなら是非に参加したい。


    刑務所の中でどんなことが行われているか、それが書かれているところを読んだとき、すごくショックを受けたのと同時にものすごく怒りが沸いた。本当に奴隷じゃないか。

    とにかく怒りの感情が強すぎて。関連する本を読まなくては。

    知識をつけなくては。TCについても刑務所についても。修復的司法についても気になった。その上で再読しなければ。

    0
    2025年10月11日
  • ジャーニー・オブ・ホープ 被害者遺族と死刑囚家族の回復への旅

    Posted by ブクログ

    先日約3年ぶりの死刑執行があり、色々と考えるところがあって積読していた本書を読んだ。
    被害者遺族と死刑囚家族が共に死刑反対を訴えてアメリカ各地を巡る「ジャーニー」の取り組みは日本ではなかなか考えられない。すごい。
    それを見つけて密着取材している筆者もすごい。
    被害者遺族と死刑囚家族それぞれの立場から死刑についてじっくり考えることができた。

    死刑を支える言説というものはいくつかある。
    犯罪の抑止になる
    被害者感情に報いる
    など。
    このうち、「犯罪の抑止になる」ことは全く根拠がないことは明白。死刑になる人たちは死刑になることをわかってやっているのであって望んでいる人すらいる。
    「死刑になるから犯

    0
    2025年07月05日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    4.1 決して読みやすい本ではないが読む意味や値打ちがあるルポルタージュ。犯した罪に厳罰や排斥、ケースによっては極刑と言う社会で人間としての再生ややり直しはあるのかと言う問題提起がされている。厳罰はのぞむが、厳罰実行のための施設建設反対。重たい今のところ、答えの見つからない社会問題。

    0
    2025年05月15日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

     収監されている人たちに懲罰を与えるのではなく、お互いに自身と過去の体験を語り合う教化を通して自己変革を求めていく活動を丹念に追った記録である。焦点を当てた若い収監者が少しずつ変わっていく様子はとても感動的である。長い時間をかけて自己を見つめ、辛い過去の体験を共有する中で築かれていく関係性は、再犯防止効果があるばかりでなく、その後の人生を自分で開拓していく勇気と自信を与えていることがわかる。この様な実践が広がるどころか、継続すら危ぶまれているのは残念でならない。
     それにしても収監者の多くに共有されている家庭崩壊、暴力、育児放棄の凄まじさには胸が痛む。その結果自暴自棄になって罪を犯した結果収監

    0
    2025年04月05日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

     刑務所「島根あさひ」にて行っているTCという更生の取り組みに焦点を当て、犯罪者の更生、償い、社会復帰とは何かを紐解いていくノンフィクション。同名の映画があり、その取材の過程を記している。
     映画を観ていないため正確な評価はできないが、犯罪者だけでなく人とは何かを考えさせられ、また自分の犯罪者に対する認知の歪みや浅慮さを思い知らされた。読んでよかったと思える一冊だった。4.4。

    0
    2025年03月24日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    著者と10 代の若者たちが「サークル(円座になって自らを語りあう対話)」を行った記録。元受刑者の2 人や、犯罪被害の当事者をゲストに迎え、「被害と加害のあいだ」をテーマに語りあった記録を残した本
    受刑者も被害者もなかなか話を聞く機会などないし、接点がないぶんどうしても自分の世界の外にいる存在として考えてしまう。それは良くないんではないかと思っていて、少しでもそういう人たちと自分にある距離を近くするために読んだ
    受刑者は「TC(回復共同体)」という対話による更生プログラムを刑務所で受けてきた経験があり、それらを経て刑務所はどういうところか、価値観の変容や出所してからどう生きていきたいかと考えてい

    0
    2024年10月25日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    たぶんこの本が刺さる時は今じゃなかった
    ただぶっ刺さる時が必ずある事は確信している
    それにしても参加者が皆しっかりされてて驚きつつもとても頼もしかった

    0
    2024年10月22日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    「根っからの悪人っているの?」という問いに対しては、読む前も後も「そうじゃない人も多いけどそうである人もいそう」という感想だった。

    この本においては、主に他人を理解するには?自分の感情を理解するには?なぜ理解が必要なのか?等の話が興味深かった。

    グループワークに参加した10代の若者や犯罪を犯してTCを受けて出所した人たちの言語化能力や考える力に驚き、自分になかった言葉で言語化していて新鮮だった。

    犯罪者は必ずしも悪人じゃないよ、というよりは
    今犯罪者ではない我々も環境やこれからの出来事によっては犯罪者になりうる可能性があること、そうならないためにできることを考える良いキッカケになった。

    0
    2024年10月02日
  • プリズン・サークル

    Posted by ブクログ

    犯罪者と未犯罪者は些細な切っ掛けなんだと改めて感じた。周りの大人達がそうさせるものも多分にあるから子供の環境は物凄く重要なんだね。

    Twitterなどではよく「犯罪者はどうせ再犯するんだから殺せば良い。そうしないと遺族は満足しない」という匿名だからこその極論もよく見かけるが、その意見もこれを読んだあとには傲慢さを思い知る。
    内省をする機会ややり方を知らないだけだったりするし、外野が「そんなの普通に生きてれば身につくでしょ!」というのもおこがましい。どうとでも言える。

    島根あさひではそう言うプログラムがあるのね!って言ってもコロナ後は崩壊しかかってるのかな?

    出所後は働くのに制限が厳しそう

    0
    2024年09月28日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    革新的な更生プログラムを一部の受刑者に実施している「島根あさひ社会復帰促進センター」を撮影したドキュメンタリー映画『プリズン・サークル』の監督・坂上香さんをファシリテーターに、10代の若者四人と元受刑者が語り合う。

    若者たちの柔軟性と、元受刑者の方たちの言語化能力の高さに驚く。

    若者たちはもちろん日本全国から無作為に選ばれたのではなく、加害や被害について興味が深く理解力のある方たちなのだろうと思っていたが、予想以上だった。
    元受刑者の方おふたりは、きっとプログラムで何度も何度も自分と向き合って、見たくないものまでしっかりみつめて言葉にしてきたのだろう。

    自分の思い込みとか、いろいろ恥ずか

    0
    2024年07月11日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    このシリーズ、本当に素敵だと思います。
    ともするとひとりでぐるぐる考えてしまうような「答えのない問」について、一緒に考えてくれる感じ。
    創元社さん、ありがとう。

    0
    2024年06月30日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    映画『プリズン・サークル』の監督、坂上香さん著。妻の実家近くで立ち寄ったオシャレ独立書店が本書を題材に読書会を開くとのことで気になって購入。坂上さん、10代の4人、そしてプリズンサークルにも出てきた元加害者、元被害者など複数名が一同に介して成された会話を纏めたもの(本書は「あいだで考える」シリーズという企画の1冊だそうだが他の作品もどれも面白そう)。

    どの章も良かったが、元加害者である翔さん(仮名)の回にただただ圧倒された。

    翔さんは未成年の頃、身内を犯された復讐で10代の若者を殺してしまい、少年刑務所に8年収容された過去がある。映画では自らの感情を出さなかったとあるが、本書では自分が何故

    0
    2024年05月23日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    著者がファシリテーターとなり、4人の学生とそれぞれ別の事件に関わった加害者(刑余者)、被害者を交え、対話していく。
    学生達の言葉が皆聡明で素晴らしいなと思った。計5回の対話の中で湧き上がる意見や感情はリアルで、学生達の最後の質問への返答からその交流の場がとても有意義なものだったと伺える。立場や考えの違う相手を受け入れる他者理解について考えることができる本。

    0
    2024年03月12日
  • シリーズ「あいだで考える」 根っからの悪人っているの? 被害と加害のあいだ

    Posted by ブクログ

    本当に以前犯罪を犯した人と本物の被害者が話し合う1人として参加することで、ヒリヒリするような緊張も生まれるが、同時に「事実である」強さを感じ、深い理解に繋がっていく。

    ・加害者は過去に被害者であったことが多い。
    ・受刑者が自分の感情に気づくTCがもっと広がってほしい。
    ・加害者と被害者が対話できる「修復的司法」が広がってほしい。2023年度から始まったらしい制度(刑務所や少年院の職員を媒介するもの)がその第一歩になればいい。

    「根っからの悪人にさせない方法は、ある気がする。その余地は全然ある。」という一文、いいなぁ。

    「あいだで考える」シリーズの本気さがよく分かった。

    0
    2024年01月16日