ジャニス・ハレットのレビュー一覧
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ネタバレ面白かった。
メールやチャット、音声の書き起こし、小説や脚本の一部がまとめられている形式。
その分、どれが情報として大事なのかわかりにくかったが、最後まで読めば全部必要だったなと感じる。
途中からほんとにオカルトありきなのか?と疑うようになったので、最後の種明かしが面白かった。しかし、毎朝の電話はもうちょっと伏線欲しかったな。説明が唐突に感じたけど、前フリあったけ?読み落としでるかも。
真相については、なぜ赤ん坊が必要だったのか?を考えるとしっくりくる。しかし、ストーリーとしてはそこらへんがぼかされていてうまかった。なぜ?よりも赤ん坊は誰?どこへ行ったのか?をアマンダが追っているので、読者もそっちに気をとられる。うまい。
真相を守るための死人が多い。ガブリエルより悪質では?そこらへんの断罪は感じなかったけど。エリーも結局は口をつぐむことにして、記録だけ残した結論。
委ねられてもなあって感じ。 -
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群○象をなでるかのごとき、≪アルパートンの天使たち≫怪事件に触れた人々の証言。この事件を題材に本を書こうと取り組むアマンダは、そんな人々の話から象を特定し、その中の自分が必要な情報を探しだそうとする。犯罪ノンフィクション作家としての伝手や手法を駆使して。
つまり、集英社の紹介文「事件から18年、巧妙に隠蔽されてきた不都合な真相を、犯罪ノンフィクション作家の「取材記録」があぶり出す。」どおり。
アマンダ自身が嘘やらはったりやらを噛まして立ち回る人物なので、他人の嘘やはったりも敏感に嗅ぎ分ける。そんなアマンダがその辺をくみ取りしながら、謎を解いていく過程が読みどころ。
また、同じ事件を追うオリヴァーとは昔の因縁があるようで、それが何なのか知らずにはいられない。さらにアマンダ自身の家庭の問題も。
ミステリー読者のさがを刺激される。
事件の真相に迫るアマンダの身に危険が及ぶかもしれないというサスペンス付き。
文字起こしのコメント文で、気の利いたことを言って笑わせたり、真面目にアマンダを心配したりするエリーを気に入り、エリー口調がうつってしまった。実は黒幕だったらどうしようなんて思いながら読んだ。
最後にアマンダは、なぜあのような行動を取ったのか?など、誰かと話したいことがいくつもある。
とってもおもしろくて、読んで後悔はないけれど、ああいう書き出しの作品は要注意だ。あまり自分好みではない結末が待ってるものだと学んだ(ほら、『カササギ殺人事件』もそうだったじゃない。『カササギ殺人事件』は愛読書だけど)。 -
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ネタバレ「ポピーのためにできること」の作者、ジャニス・ハレットの本邦二作目。好みのストーリーだったので「ポピー…」を飛ばして今作から読んでみた。
18年前にカルト教団の中で起こった陰惨な事件「アルパートンの天使たち」。その事件録を作るために、作家のアマンダは関係者たちへインタビューを行うが、超常現象としか考えられないことや、関係者たちの証言の違い、果てはインタビューを行った関係者の死亡事故があり。。。
いわゆる、証言や証拠書類だけで構成される作品。ジョセフ・ノックスの「トゥルー・クライム・ストーリー」もだが、この形式の小説はほぼ登場人物の会話だけでできているため、厚さの割に非常に早く読める。
ホラー要素、サスペンス要素、ミステリ要素があり、特にホラー要素が強めで、着地点が最後の最後まで読めない。
連続して読むには辛い形式の作品だが、たまに読みたくなるのも事実。作者のジャニス・ハレットはこの形式の作品しかないようなので、次作もぜひ出版してほしい。 -
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「やっほー!」がこわい。。(笑)
地の文がなく、すべてメールとメッセージアプリ、供述調書や新聞記事など、膨大なテキストで構成されたミステリ。こういうの好き!
登場人物も多く、しかも翻訳ミステリのためかなかなか名前を覚えられず……好みはわかれるかも。
そして、いろいろなやりとりから徐々に事件の全貌が見えてくるスタイルなので、それを冗長に感じる方も少なくないかもしれません。
が、わたしはその全てが好みだったので、とても楽しめました。だんだん登場人物の名前、関係性やキャラクターが、一覧を見ずともわかるようになってきて、何が起きているのか、このあと起こるのか、ページをめくる手が止まらなかった。
ページ数は多いけれど、できたら一気読みできる時間があるときに読むのがおすすめ。
ある女性の人物像が、リアルというか、「いるいる〜(汗)」という感じでゾッとした。
個人的には、結末の意外性を楽しむよりも、見えてくる過程を楽しむタイプのミステリかなと思いました。恩田陸『Q&A』が好きな人は好きだと思う。 -
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超★5 地の文が一切ない!ノンフィクション作家を疑似体験できるミステリー #アルパートンの天使たち
■あらすじ
犯罪ノンフィクション作家のアマンダは、18年前のカルト集団が犯した殺人事件の取材を行っていた。カルト集団「アルパートンの天使たち」の大天使ガブリエルは逮捕されていていたが、事件に巻き込まれた少年少女2名と新生児1名は行方不明になっており、真相は明かさらないままだった。
アマンダは当時の関係者に聞き込みを続けるうち、つじつまが合わない事実が浮かび上がってくる。過剰に隠蔽された事件の真相とは…
■きっと読みたくなるレビュー
超★5 おもろい!
地の文が一切ない、全編メッセンジャーのやり取りやドキュメントだけで進行する小説です。何がスゴイって、自分がノンフィクション作家になったかのような疑似体験ができるんですよ!
前作『ポピーのためにできること』も同様の形式でしたね。小児がんの子どもを助けるための活動を端から見つつ、登場人物の隠された背景を描いている部分が読みどころでした。本作は過去の事件を書籍化するために作家が取材しながら事件を紐解いていくというストーリーです。
やっぱり一番に惹かれるのは、メッセンジャーやドキュメント形式の表現ってところでしょう。ほとんどアマンダが軸になって関係者とのやり取りが進行するのですが、これが面白いんすよ。
仕事仲間や友人とのチャットは、本音丸出しの絵文字使いまくりでニヤニヤしちゃう。また取材の書き起こしでは、アマンダが情報を引き出そうとしている駆け引きの妙が楽しすぎるの。よく考えると警察や探偵が聞き込みやってるのと同じなんだけど、切り口が違うだけでこんなにもなんでこんなにも好奇心をそそられるのか。
そしてアマンダが最高すぎるんです。仕事好きで真面目ではあるんだけど、それ以上にずる賢くて負けず嫌い。自分に正直に生きて気持ちいいんですよね、輝いてるから自然に周りに人が集まってきちゃう。でも近づきすぎるとパワーを吸い取られちゃったりする。いるいるー、こういう人。
ライバル作家のオリヴァーも愛せるんです。アマンダと似た者同士なんだけど、性根の部分が違うんすよね。アマンダと関わりを持つことによって、彼はどう変化していくのか。ここも本作ならではの魅力が詰まってる。
ノンフィクション作家の裏側が見えて興味深かったですね。ただ事件を取材するだけでは本にならず、どうやって読者の心を掴むのか、独自の強みがなくてならない。ライバル作家や出版社とのやり取りもやたら現実的で勉強になりました。
さてミステリーとしての謎解きですよ。取材のやり取りで得られる情報が少ないし、むしろズレた情報ばかりが乱立して脳みそが混乱してくる。それでも取材を進めるうち、重要人物にも会えるようになり、様々なヒントが提示されるんです。徐々に推理を考察していくんですが… 全く想像してなかった真相でビビりました。
結末も味わい深すぎですよね。これまで取材してきた膨大な記録、それを興味津々で読んできた私。すっかり世界観に没入してしまったからこそ、奇妙な選択に不快感でいっぱいになる。私は何がそんなに楽しかったんだろうかと…
今回もインパクトのある作品でしたね、ミステリー好きには必読の一冊だと思いました。
■私とこの物語の対話
人間の邪悪さってのは、自分ひとりの行動に収まらず、周りの人たちもかどわかしていく。特殊詐欺は無くならず、さらに狂暴化しているの社会ですが、どうすれば日本は浄化されるんでしょうか。少なくとも未来のある少年少女を巻き込むような事件はあってはならないです。 -
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ネタバレ4.5
作者の次回作であったアルパートンのほうから先に読んでいたので、ある程度予想は付いてたけど、途中で見てしまったネタバレ感想でわかっちゃって萎えたりもした。
自分が悪い。
キャラが多くて把握に時間がかかったが、メインキャラが固定され、それぞれみんなやりたい放題やり始めた時が楽しかった。
みんなポピーにかこつけてやりたい放題。
原題がアピールで邦題がポピーのためにできること。良い邦題だ。
イッシーヤバいと聞いてたけどヤバかった。
最後は依存先を見つけたよで、まるで読者に向かってくるような勢いがあって良かった。
というか読んでて誰が死ぬとか考えもしなかったので、サムが死んでびっくり。
死人が出たから裁判やってるのか。そうだよな。横領か、過去の殺人事件かなとか考えてた。
文体のクセまでは読み込めなかった。
サムのイッシーなりすましは送信者の名前が違っていたのに気づくの遅れた。
ややこしいんだよな。
アルパートンのほうが資料のバラエティが豊富で飽きなかった。ポピーはメールばかりでちょっとダレる。みんなメールで赤裸々に書いてて面白い。
サム殺害犯は結局ジェイムズということになったけど、イッシーでもやれなくはないなと思った。サム殺したらジェイムズが来ちゃった、みたいなタイミングも有り得そう。病院からの移動時間とかダメだったかな。
修習生二人のまとめはもっと頻繁にあったほうが整理出来そうだったので、ここはちょっと残念。アルパートンのほうが読みやすかった。
一応決着ついたけど、ヘレンやペイジどうなった?SJは?の気持ち。
ティッシュが見たのは幻覚?幽霊?
ティッシュは名前でティッシュペーパーがちらついたが、女性だったのか。途中まで男性だと思って読んでた。
名前だけだから性別見分けるのちょっとムズい。翻訳で口調から察することが出来る。流石。
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ネタバレほぼメール、書簡形式で綴られ、地の文が一切ない奇作『ポピーのためにできること』が記憶に新しいジャニス・ハレット第二弾。
今回は前回よりもだいぶ読みやすい。
相変わらず地の文はないが、メールや書簡のような一方向的な語りの占める割合は低く、メッセージングアプリでのやりとりやインタビューの文字起こしの体をとった双方向の会話が主体なので、戯曲を読んだばかりの自分的には現代風戯曲のように感じた。
ジョセフ・ノックスの『トゥルー・クライム・ストーリー』に寄った感じ。
18年前に発生したカルト信者達が起こした集団自殺事件。
当時、危うく被害を免れた赤ちゃんが成年になるタイミングの今をきっかけに、新たな切り口で事件を追った犯罪ノンフィクションを手掛けようとする主人公のアマンダ。
知人友人、そのつてを辿った関係者たち、連絡先のわかる参考になりそうな人々、手当たり次第に接触し、インタビューを行い赤ちゃんの行方を追うが。。。
食い違う証言、ことごとく表面的な発言としてしかわからないアマンダの心情、断続的場面転換の連続。
行間を読み想像を膨らませていくのが読みどころか。
アマンダの強引さ、したたかさと執着っぷりにやや反感を感じ、本来だったら主人公に共感できないということで没入感を損なう弊害になりそうなところ、形式上少し遠い存在であることがそれを和らげている気がする。
次第に公表されている内容とは異なる真実がありそうな予感を携えつつ、迎える転換点は中々。
ちょっと腑に落ちない点はあるにせよ、うまく違う解を混ぜ込ませたなという力作。
このミス2026年版海外編第8位。 -
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ネタバレやっほー。「アルパートンの天使たち」 (集英社文庫)を読もうと思ったんだけど、Janice Halettの先に翻訳されていた本書を先に読んでみたの。
本書の原題は「The Appeal」(2021)、今は亡き「翻訳ミステリー大賞」の第14回(2023)にノミネートされているの。解説には第二作として「The Twyford Code」(2022)って書いてあるんだけど、次に「アルパートンの天使たち」 として翻訳されたのは第三長編(?)の「The Mysterious Case of the Alperton Angels 」(2023)だったみたい。びっくり!
メールやチャットで構成されているからか、翻訳読みやすくて、こんな感想になっちゃった、ごめんね。
アガサ・クリスティ風味という評判はあったってる。ちょっと怖くなっちゃった。ちょっとね。 -
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原題は『The Appeal』。
アピールという単語は日本語の会話の中でもよく使われるが、英語の単語の意味を調べてみると「訴える」「気に入る」「控訴する」などなど。ひとつの単語でも色んな意味があるんだな。
なぜこんなことを冒頭で述べたかというと、この本のタイトルは、ここで起こる出来事や登場人物をよく表していると思ったからだ(無論、邦題もいい)。
メールのやり取りとテキストメッセージ、新聞の記事や広告のみで構成されたこの本は、約700ページととても分厚い。
・先を知りたいがために、なんとなく読み飛ばしたくなる。
・ずっとメールを読み続けることに、時々飽きてしまう。
・登場人物が40人近くいるので、誰が誰だか分からなくなる。
・ある人物のメールのタイトルに毎回腹が立つ。
ということが代わる代わる襲ってくるけど、それでもこの話は抜群に面白いのだ。
弁護士ロデリック・タナーの下で見習いをしている若い男女二人が、現在進行中のとある裁判の膨大な資料を渡される。
舞台はイギリスの田舎町。地元の有力者であるマーティン・ヘイワード。彼はゴルフ場を経営する傍ら、劇団を主宰している。マーティンの妻ヘレンは類まれなる演技の才能を持ち、常に主役を演じている。
ある日、劇団員や関係者宛に、マーティンから一斉メールが送られてくる。孫のポピーが難しい病気にかかってしまい、その治療に莫大なお金がかかるという内容だった。それを受け取った人たちは、ポピーのためにあらゆる手段で募金活動を行い、その費用を工面しようと奔走する。
もちろん、まだ2歳の愛らしいポピーの命を救いたいという気持ちはみんな持っているし、純粋にそのために動く人もいる。その一方で、自分たちが住む土地の名士であるマーティンのためだからという理由の人もいるみたい。
見習いの二人はこの資料のみで、いくつかの謎を解き明かし、真犯人を見つけなければならない。すなわち、わたしたち読者と同じ条件なわけだ。
寄付という名の善意は、金額によってその価値が認められる。だってポピーのために大金を集めなきゃならないんだから。でもそこにはいくつもの悪が存在している。
お風呂が熱かったら、水で調整すればちょうどいい湯加減になる。
だけど砂糖の入れ過ぎで甘ったるいコーヒーは、塩を入れたっていい感じにはならない。
善と悪の関係性は間違いなく後者だ。
さて。
ロデリック・タナーからの問いに、いくつ答えることができるだろうか。
真相が分かったあとには、あの何とも言えずゾッとするようなメールが、わたしたち読者を待っているよ。 -
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ネタバレ・あらすじ
ロンドンが舞台。
2003年に起こったカルト教団〈アルパートンの天使〉信者による集団自殺事件。
そこで生き残ったのは17歳の少年少女、教団の指導者、乳児の4人だった。
それから18年後、逮捕された指導者以外の3人の行方は杳として知れないままだった。
ノンフィクション作家であるアマンダベイリーは未だ謎の多いこの事件に関しての本を書くために当時の関係者たちへのインタビューや、現地調査を開始する。
そこから浮かび上がる事件の真相とは?
・感想
この手の地の文がなく資料とか会話、記録のみで展開する作品好き。
前作のポピー〜も楽しめたから本作も期待してたけど期待通り面白かった!
からくり、真相や結末もたのしめた。
登場人物がとても多いので「これは一体誰だったっけ?」ってなるのは仕方ない…。
意図的に誤魔化して隠蔽している情報と思い込みで修正された記憶が混在し、序盤は混沌としてるけどその暗中模索な感じも楽しい。
でも、真相のネタバレがいろんな情報を組み上げて判明するという感じじゃなかったのは惜しかった気もする。
結局シナリオだけ読めば判明した訳だし…。
最後に読者への呼びかけもあったけど、この真相なら私だったら見なかったことにして隠蔽する! -
Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物が多いし、資料か膨大で読むのに乗ってくるまで時間がかかった。
半分くらいからどんどん面白くなり、続きが気になって止まらなくなった。
カルト教団の偏執的な事件ではなく、真相がまさかの誘拐事件だったとは!
赤ちゃんもまさかだし、びっくりした。
色んな要因が重なり、不思議な事件となったとは恐れ入った。
シンを殺したのは、ホリーたちってことなんだよね?
アマンダがあんなラストを迎えるとは思いもしなかった。
オリヴァーがどんどんスピリチュアルな方へ行くのにどー決着をつけるんだろう思ったら、まさかのアマンダの復讐かぁ。
2人にどんな過去があるのかと思ったら、オリヴァー本当に最低。
アマンダの強引で自信過剰な態度に、引いてたけど、色々判明したら納得できたし、頑張ってきたんだなと、オリヴァーの件も自分で決着をつけて正義の人だった。