松永ふみ子のレビュー一覧
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大貫妙子の「メトロポリタン美術館」は聴いたことがあっても、「夜の博物館、天使の像、ヴァイオリン&トランペットのケース」といったモチーフが、この『クローディアの秘密』からとられているとは知らなかった…!
「家出をした姉弟が博物館に隠れ住む」というあらすじだけでも勿論わくわくするけれど、物語の真の魅力は設定や道具立てではなく、クローディアとジェイミー2人の愛すべき個性と人間性にある。
お互いの長所短所を上手に(そして勿論喧嘩もしながら)補い合って冒険を続ける中で、クローディアが出会う「天使の像」。
大人達が美術的、学術的価値について論じる中で、クローディアだけは像から全く別の学びや気付きを得て、 -
Posted by ブクログ
子どもって成長するにつれて親や大人に立ち入らせない自分の世界とか秘密を持ちたがる。大人はそれに関心を示しつつ、子どもの世界を侵さない、冒険させてあげる、見守る、その子どもなりの成果を認めてあげる、みたいなことが大事だよなと思った。なんなら、見守って尊重しているだけでは子どもの自尊心は満足しない、本気で心配して取り乱して怒るくらいのことも必要かもしれない。子ども自身が、大人にいっぱい食わせてやったと、ある意味での達成感を得ることが大事かもな と思った。大人の手のひらの上から跳んで抜け出すことが、子どもにとってすごく意味があるよなと思った。
親としては、危機管理とか親の威厳とかを念頭に置きつつ、子 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界有数の贅沢な宿泊の話。
美術館、しかもメトロポリタン美術館に寝泊まりすると想像するだけでワクワクしてしまう。
子供の頃に読みたかった。
p. 20
おだてというのは、てこと同じくらい、たいした道具ですね、サクソンバーグさん。適当なところにあててごらんなさい、世界を動かします。
p. 171
「いつになっても満足しないんだね、クローディア。オール5をもらえば、その上はないかってさがすんだろ。ただの家出をはじめといて、しまいにはなんでもかんでも知りたがる。ジャンヌ・ダークとクララ・バートンと、フロレンス・ナイチンゲールを一つにしたみたいな人になりたいんだろ。」
p. 220
「