日本SF作家クラブ編のレビュー一覧

  • 2084年のSF
    『ポストコロナのSF』に続く日本SF作家クラブによるアンソロジー。オーウェルの『1984年』の100年後、というお題で書かれた23編。『ポストコロナ』もだいぶ面白かったがよりぶっ飛んだ設定が多くて大変良かった。『1984年』をどこまで意識したりオマージュするかもそれぞれで、想像力を解放してくれればど...続きを読む
  • 2084年のSF
    ・「小説よりも奇妙な現実なんて、誰も求めてないよ!」

    ・「僕は今幸せなんです。現実ってそんないいものですか?この世界で歌っていてはいけませんか?
    誰にも迷惑かけてません。一人でいるだけなのに」
    「現実だって、それほどいいものじゃない。だがなあんたがそうやって現実から逃げているあいだも、
    現実を支え...続きを読む
  • 2084年のSF
    「1984年」のオマージュとして企画された23人の作家によるSFアンソロジー。ディストピア小説のオマージュだからか、暗いというかなんというか。
    2084年という未来を描いた物語であるのに、未来は無限で輝かしい、みたいなキラキラした物語はないように思いました。拡大する世界、進歩する科学、それらの速度に...続きを読む
  • 2084年のSF
    様々な方向の作品が読めて良い。特に気に入ったのは、斜線堂有紀「BTTF葬送」。未来の話なのに大変ノスタルジックな筆致で描かれるのが新鮮。遠い未来の主人公と現代の読み手との感情のシンクロさせるような仕組みが素晴らしい。竹田人造「見守りカメラ is watching you」もよい。リズミカルにユーモラ...続きを読む
  • 2084年のSF
     おそろしき
     こともなき世を
     おそろしく。


     1984年生まれの身からすると『1Q84』が刊行されたあたりで一度生まれ年についてめんどくさいなぁ、という気分になったことがあると思うのだけれど、逆に1984年生まれなのに1Q84読んでないの? って云われたくって本当は読んでいるのに読んでいない...続きを読む
  • 2084年のSF
    ジョージ・オーウェルの『一九八四年』から100年後の2084年。世界はどうなっているだろう。23人の作家が描く書き下ろしアンソロジー。

    半数以上は初読みの作家。

    印象的なものは青木和「Alisa」、久永実木彦「男性撤廃」、門田充宏「情動の棺」、竹田人造「見守りカメラ is watching yo...続きを読む
  • 2084年のSF
    ジョージ・オーウェル『1984』の100年後をコンセプトにしたアンソロジー。企画は楽しいけどコンセプトのせいかどの作品もディストピアになっている。科学技術が進歩しても楽しそうな未来になっていない。
    能天気に未来を礼賛する作品も読みたかったなぁ。
  • 2084年のSF
     日本SF作家クラブ編集である。2084年を舞台にした、23人の作家の短編を集めた書下ろしアンソロジー。
     ディストピア小説の傑作「1984年」から100年後を予言する? いや、作家は予言者ではない。己の想像力を吐き出しているのだ。
  • 2084年のSF
    1984年から100年後の2084年の世界。感染症や全体主義の再興、テクノロジーの進歩を受けて大きく変化した社会を描く。だが、そんな中でも人間が世界内存在として対話し生きていく姿が映し出される。
  • 2084年のSF
    日本SF作家クラブによるアンソロジー。前作「ポストコロナのSF」の執筆陣がリアルタイム・オールスターみたいな陣容だったのに比べると、ニューフェイス寄りの人選。他にも、逢坂冬馬氏がSFを書くことを、恥ずかしながら迂生はここで始めて知った。そのせいか、作品の傾向もバラバラ、出来の方も玉石混交とまでは言わ...続きを読む