五頭美知のレビュー一覧
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2021年1月に邦訳版の出た『ドローダウン 地球温暖化を逆転させる100の方法』の著者ポール・ホーケンによる待望の続編である。徹底したリサーチに基づき、地球温暖化を逆転させる100の具体的方法を示した前著に続く本書において、読者は「では自分に一体何ができるのだろう」という問いに対する、具体的な処方箋へのヒントを数多く得ることができるだろう。
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Posted by ブクログ
目次
はじめに:ジェーン・グドール
再生とは
1人ひとりの力 本書の使い方 読者のための参考情報
海洋
序
海洋保護区
海中植林(海の森づくり) マングローブ 塩性湿地 海草 アカウキクサ
5000万年近く前、大気中の二酸化炭素の水準は、現在の3倍とまではいかなくても、少なくとも2倍はありました。しかし、 二酸化炭素の水準は、現在の水準にまで急速に低下しました。なぜこれほどの変化が起きたかは、大陸の位置の移動など諸説あります。 1つ部分的な説明となるのが、小さな淡水性シダの急激な大繁殖が、二酸化炭素の水準を下げるのに手を貸したというものです。この小型のシダ、アゾラ・アークティカ (Azolla arctica)は、現在生息するニシノオオアカウキクサ (Azolla filiculoides) の近縁種です。 ニシノオオアカウキクサには、二酸化炭素を隔離しながら、化石燃料を大量に使う肥料の代わりを果たしたり、動物の飼料やバイオ燃料の原料になったりする大きな可能性があります。
北極海の4,900万年前の堆積物コアに、アカウキクサの胞子と、周辺の海岸の有機物がたくさん含まれる層があるのを、科学者たちが見つけました。北極海は当時、大半が陸地に囲まれていて、多くの淡水河川が注ぎ込んでいました。このため、アカウキクサが大繁殖したのです。この小さなシダは、約80万年もの間、大量の有機炭素を埋蔵しておくのに貢献し、その胞子は今でも北極の古代堆積物の中に見つかります。この炭素の埋蔵は、 その時代の二酸化炭素の減少と地球寒冷化の少なくとも一部に寄与した可能性が高いのです。
森林
序
プロフォレステーション 亜寒帯林 熱帯林 新規植林 泥炭地 アグロフォレストリー(森林農法) 火災生態学 竹 『オーバーストーリー』のパトリシア・ウェスターフォード リチャード・パワーズ
野生生物
序 栄養カスケード 放牧生態学 野生生物の回廊(コリドー) 『英国貴族、領地を野生に戻す』 イザベラ・トゥリー 草地 ポリネーターの再野生化 湿地 ビーバー バイオリージョン 野生の生き物 カール・サフィナ
土地
序
環境再生型農業 有畜農業 劣化した土地の回復 堆肥(コンポスト) ミミズ養殖 雨を降らせる バイオ炭(バイオチャー) ヨシキリのさえずり チャールズ・マッシー
人々
序
先住性 ヒンドゥ・ウマル・イブラヒム 9カ国の指導者宛ての手紙 ネモンテ・ネンキモ 農場としての森林 ライラ・ジューン・ジョンストン 女性と食べ物 ソウル・ファイヤー・ファーム(魂の炎農場) リア・ペニマン クリーンな調理コンロ 女児の教育 地球にやさしい再生活動(ARK) メアリー・レイノルズ ビンテージワインのブドウ踏みをしてるのは誰? ミミ・キャスティール 慈善団体は気候非常事態を宣言すべき エレン・ドーシー
都市
序
ネット・ゼロ都市
レイキャビク、サンフランシスコ、済州、 バルセロナ、ハンブルク、シドニー、ミュンヘン、バンクーバー、サンディエゴ、バーゼルと入力してみてください。すべての都市が、 100%再エネという目標を掲げているか、もしくはすでに達成済みです。すでに電力の 70%以上を再エネでまかなっている都市は、 世界全体で100都市を超え、2015年の合計数の倍になっています。多くが中南米の都市で、水力発電が大きな電源となっています。 米国では、合計で1億人近い人口を抱える 150を超える都市が、発電、冷暖房、輸送部門で100%再エネの目標を達成することを公式に約束しています。米カリフォルニア州ロサンゼルス市は、約1,000カ所の操業中の油井・ガス井を含め市内のすべての石油・天然ガス生産を停止すること、すべての天然ガス火力発電所を閉鎖すること、新築の建物に温室効果ガス排出量ゼロの認証を義務づけること、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを段階的に廃止すること、建設機械はすべて電動とすることを義務づけること、2万5000 カ所の充電ステーションの新設など電気自動車のための公共インフラを設置することを計画しています。
建物
2021年に、ローレンス・バークレー国立研究所は、米国経済が化石燃料から完全に脱却して再エネでやっていくコストは、1人1 日あたり約1ドル(約110円)と試算しました。このお金は自国内で支払われるもので、 石油の代金として他国に支払われるものではありません。経済活動を刺激して、雇用を創出し、経済的利益が波及することになるでしょう。その1ドルの出所は主に、民間部門の投資や、住宅所有者の財布ですが、投資に対してリターンが得られます。また、住宅所有者や企業に課された住宅ローンの保険料から支払われることもありますが、彼らはエネルギーコストの節約により見返りを受けています。
都市農業 都市の自然 マイクロモビリティ(超小型モビリティ) 15分都市 カーボンアーキテクチャ
食
序
何も無駄にしない 主に植物を食べる ローカル化 脱コモディティ化 昆虫の絶滅 木を食べる 私たちは天候だ ジョナサン・サフラン・フォア
エネルギー
序
風力 ソーラー 電気自動車 地熱 すべてを電化する エネルギー貯蔵 マイクログリッド
産業
序
巨大フードビジネス
ヘルスケア産業 金融業 軍事産業 政治産業 衣料産業 プラスチック産業 貧困産業 オフセットからオンセットへ
行動+つながり
何をすべきか どこから始めるか パンチリストをつくる クライメート・アクション・システムズ 影響力を広げる――ネクサス 目標 保護する 最後にもう1つ おわりに:デイモン・ガモー 謝辞 写真クレジット
回避された排出量(二酸化炭素換算ギガトン) 2030/2040/2050
モビリティと電気自動車 38/122/226
熱帯林の回復 40/120/201
産業 34/102/191
建物 28/89/167
ソーラー 20/73/141
あらゆるものを食べる 9.9/40/93
熱帯林の保護 18/54/90
風力 11/41/77
環境再生型農業 12/35/56
温帯林の回復 11/32/53
泥炭地 7.8/24/39
何も無駄にしない 5.2/19/39
地熱 4.2/16/35
海中植林(海の森づくり) 3.2/14/31
バイオ炭(バイオチャー) 6/17/28
アグロフォレストリー(森林農法) 5/16/26
熱帯林の管理 4.9/15/25
マングローブ 3.7/11/18
カーボンアーキテクチャ 5.7/11/16
温帯林の管理 3/9.1/15
亜寒帯林 2/6.1/10
草地·放牧 1.9/5.8/9.7
クリーンな調理コンロ 1.8/5.5/9.2
海草 1.7/5.1/8.5
アカウキクサ 1.9/3.6/5.4
塩性湿地 0.4/1.1/2
堆肥(コンポスト) 0.2/0.7/1.4
回避・隔離された総排出量 280.5/888/1.4
一本書で取り上げたもののこの表には含まれていない解決策もあります。その理由としては、未来の地球の温度に及ぼす影響定量化する準視が整っていないため、十分なデータがないため、ほかの解決策に含まれるため、などがあります。方法論の www.regeneration.org/methodology をご覧ください。
有機炭素貯蔵量(ギガトン)/土壌炭素/バイオマス/計
亜寒帯林 1,086/54/1,140
熱帯林 407/181/589
ツンドラ 527/8/535
草地 392/77/469
温帯林 375/72/447
砂漠と乾性低木 68/10/78
地中海 26/6/32
マングローブ 5/1/6
海草 3/0/4
塩性湿地 1/0/1
総炭素貯蔵量 2,890/409/3,301