茅辺かのうのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
トキさん、明治39(1906)年生まれ、十勝に入植した開拓農家の子どもであったが、生後1年たらずでアイヌの養子になり、アイヌの娘として育った。そんなトキさんが70歳近くになって、「かつて暮しの中で使われていたアイヌ語を文字に残すことによって、養母も自分も新たに生き返らせたいと願った」ことから、当時北海道で働いていた著者茅辺かのうは、アイヌ語の口述筆記を引き受けることになった。
アイヌ語の説明に入る前に、トキさんは自分の生い立ちを詳しく心を込めて語った。「生い立ちの話をぜひ聞いてもらいたい。そうすればアイヌ語の記録を思い立った自分の気持ちがわかると思うし、わかった上でアイヌ語の説明も聞いて