安野貴博のレビュー一覧

  • サーキット・スイッチャー
    SF、といっても今(2024年)から5年後の未来。なので、ちょっとだけIT技術が進化しているほぼほぼ現代社会を舞台にしたエンタメ小説となっていて、ストーリー構成、キャラクター造形、テーマの事件性や今日性、なにより物語の面白さからすぐにでも映画になりそう。自動運転車が衝突が避けられない場合に犠牲者をど...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
     自動運転車が普及された近未来の日本で、自動運転のアルゴリズムを開発する企業の社長の乗っている車がカージャックされた。
     目的は?
     二転三転する展開、やがて明らかになるおぞましい真相とその先の感動。余韻のすごく良い作品でした。傑作。
  • サーキット・スイッチャー
    ノンストップで読めた。展開もドキドキさせられる物があった。自動運転車が衝突回避で乗客を守るか歩行者を守るかの2択を迫られたときのいわゆるトロッコ問題は実際に議論されているし、倫理の観点でも非常に難しい事柄なのでそこに深く着眼しうまく小説に落としこんでいるところがすごいなと感じた。プログラミングの知識...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    滅茶苦茶面白かった。
    SFだけれども「自動運転」に焦点を絞っているので難解な設定が少ないし、場面も限定的なので読みやすい。

    しかも今後問題になりそうなテーマを扱っているだけでなく、主要登場人物が確り成長するしタイトル回収の仕方が熱い。

    映画化熱望。
  • サーキット・スイッチャー
    久々の小説。紹介されたため、購読。1週間で読破する程の面白さ。
    東大工学部卒が書いた事もあり、非常に技術的なSFサスペンスであるが、社会情勢等も含まれてあり、非常に考えさせられる作品となった。また筆者の作品が出ればぜひ購読したい。The future is in your hands.
  • サーキット・スイッチャー
    舞台は2029年の東京。完全自動運転車が実現した世界。主人公は完全自動運転のアルゴリズムを開発したサイモンテクノロジーズ社の社長、坂本義晴。

    ある日、坂本が普段仕事場としている自動運転車で移動中、何者かの男にカージャックされてしまう。
    「ムカッラフ」と名乗る男は、坂本にある目的を告げ、その様子をイ...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    灘→東大卒の未踏エンジニアで、AIリーガルテック創業者の安野氏が描き出す近未来自動運転AIサスペンス。
    AIがどのようにトロッコ問題を解決すべきか、また自動運転で如何に事故が減少しても自動運転の被害者がゼロにならない限り論理的に被害者が納得しないというパラドックス(ではないか?)
  • サーキット・スイッチャー
    すごく面白かった。
    最後の展開に引き込まれた。
    スピード感が心地よい。

    岸田と安藤の坂本を救うための連携プレーと2人の間に交わされる会話や信頼性の高さが見どころだった。
    2人じゃなきゃ坂本を救うこともできず、見事なハッピーエンドになることもなかったと思う。
    それくらい2人は、刑事ドラマでいう名コン...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    2029年のちょっと先の未来が舞台で、人が操縦しない自動運転の車がビュンビュン走っている世界を舞台にした近未来サスペンス。自動運転のアルゴリズムを開発する企業の社長が自動運転車内で襲われて拘束され、犯人に尋問される模様が全世界で配信されるといった話で、犯人の目的が何なのかが気になってついつい読み進め...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    自動運転はいかにしてトロッコ問題と向き合うのかという問題提起をしつつ、エンタメ、サスペンスとしても楽しめる小説。
  • サーキット・スイッチャー
    テクノロジーやプログラムに関する自分にはあまり馴染みのない専門用語が飛び交いながらも、スリリングな展開や人間ドラマもあり、とてもおもしろかったです。
  • サーキット・スイッチャー
    トロッコ問題を突き詰めるとこうなる、というひとつの回答のような作品でした。これがデビュー作とは思えない完成度。面白かったです。

    テクノロジーの進化は両刃の刃で、いつも人を悩ませます。例えば、AIの進化は人を楽にするのか?はたまた仕事を奪うのか?
    自動運転で事故が減る一方、万が一事故が起きた場合の責...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    完全自動運転の社会について書かれていて、評判が良いと聞いたので読んだ。
    選評の通り。
    読みやすく、エンタメとしての起伏も押さえていて面白い。2時間のアクション映画のようなすっきりさと感動。
    作者自身がガジェットに精通しているのがわかるストーリーライン。全体的にやっぱり理系っぽい雰囲気を感じた。
    完全...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    新聞の書評で知った本。トロッコ問題がテーマの近未来SF小説。新人とは思えないほど、まとまっていて面白く読めた。
    自分なら、トロッコ問題をどう答えるか考えたが、答えが出ない。まさに、理性と感情の葛藤である。近い将来、日本の社会はこの問題に答えを出せるのか疑問が残った。
  • サーキット・スイッチャー
    友人に薦められて読んだのですが、なかなか面白い作品でした!近未来の日本を描いた作品で、自動運転が当たり前になった世の中で、自動運転の肝となるAIソフト開発者誘拐事件に端を発して、誘拐犯の目的は何か?と、自動運転技術に潜む闇というテーマ性が良くて、新人とは思えない発想力と内容に感心しました!またこの作...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    2021年の「ハヤカワSFコンテスト」、優秀賞受賞作。4人の選考委員全員が、大賞受賞作である「スター・シェイカー」より、完成度では、本作の方が上と言っている。(大賞受賞作は未読。粗いが、熱量とスケールが買われたということらしい。)本作の舞台は、車の自動運転が、完全に実用化された、2029年の日本。今...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    完全自動運転が当たり前の近未来。アルゴリズムを開発した会社の代表の坂本の乗る車がジャックされた。動画のチャンネルでその模様を生中継しないと爆弾が爆発すると警告される。

    苦手なテクノロジーだらけなのに、すごく読みやすい。

    自動で何かがされる近未来。良いものなのかそうでもないのか、色々考えさせられた...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    SF新人賞に輝く、まとまった読みやすい作品。劇場型サスペンスの良品ともいうべきで、映像化もしやすいだろうと思う。
  • サーキット・スイッチャー
    2029年の東京。完全自動運転車が8割を占める一方、タクシーやトラックドライバー達は、職を失って、デモも行っていた。そんな時、自動運転のアルゴリズムを開発している社長が、車に乗っている時に謎の男に襲撃され、拘束された。謎の男は、動画サイトに拘束されている動画をあげ、首都高の封鎖を要求した。さらに男は...続きを読む
  • サーキット・スイッチャー
    レベル5の自動運転車が実現・普及した将来を舞台にした劇場型カージャック事件。
    動き続ける密室ということでは映画「スピード」に近い設定ながら、配信サービスによる縛り、自動運転車ならではのセンサ利用、時限装置のGitHub公開など、現代ならではの舞台装置と、中盤の展開、カージャック事件のミステリ的謎解き...続きを読む