エズメ・シュウォール・ウェイガンドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
感情とは、扁桃体に象徴されるように理性ではコントロールできない獣を飼っているようなものだという表現を思い出す。後悔も恐怖心も嫌悪感も、考えたくもない出来事が何度も頭に浮かんで、その度にネガティブな感情に支配される。自分の身体なのに、自分で統制出来ないものだ。それでも何とか、クヨクヨしても仕方ないとか、悪く考えないようにしようと、後天的な理性で、それを飼いならそうとする。いずれ、獣は時間と共に消えていく。
では、心の監獄とは何か。著者はアウシュビッツに強制収容され、その過程で両親も殺されている。本では自らの体験を語るよりも、著者に対する相談に答える形で展開される。監獄とは、トラウマでもあるが、